胃カメラ、大腸検査の所感。下剤が不味かった話。

どうしても少し汚い内容になります。ごめんね。

◆検査の経緯

ある日、すっごい黒い便が出た。
見るからに異常な黒さで自分の体が心配になる。

医者によると消化器からの出血が疑われるらしい。酷い場合はがんや腫瘍の可能性があるらしく早めの検査を勧められる。
やはり万が一は怖いので胃カメラ、大腸検査を受けることにした。

◆検査前日

うどんなど消化の良い物を少量食べる。お腹は空くが特別苦しいことはない。検査が終わったら何をしようか。病院近くのパン屋でいい物買っていこうと考え過ごす。

◆検査当日、下剤編

お腹を鳴らしながら病院へ。
着いてからは体調や症状の確認、検査の説明を受ける。

看護師が言うに大腸の状態をカメラで確認するには、腸内の物質を全部出して空にする必要があるらしく。
目の前にはビールピッチャー程、いやそれより一回り大きい容器に入れられた2Lの下剤があった。僕はこれを飲まねばならないらしい。

飲み方は下剤と水を2対1。下剤1Lに対して水500mLを飲む。
下剤はおよそ250mLにつき15分のペース。1L飲んだ段階で便が透明にならない(=腸内の物質を出し切れていない)場合は追加で下剤と水を飲むこと。

説明を受けた僕は悪い予兆を感じていた。
下剤を飲んでも大丈夫か?胃カメラで鼻に管を通す時痛くないか?検査で変なものが見つからないか?など心配事は多々あったが...
もしかすると本当にヤバイのはこの...下剤の味じゃないか...?

コイツは薬だ...食物じゃない...
でも劇的にマズいことはないだろうと信じたい。
僕が世に生まれてから大腸検査を受ける間に「おくすりのめたね」が登場し、人類はにっっがい薬に対抗する術を得ているのだ。
医学は着実に進歩している。下剤だってきっとそうだ...!悪い味はしないはず!!!医薬品の進歩を信じて乾杯!!

テイスティングの第一印象は海水!いや、海水にしては甘いか?
いや違うか?どこかで飲んだことがある味…

ーーー

幼稚園にいた頃か、私は風邪をひいた。体がだるい。動きたくない。
私はエスティマの座席に寝て雨粒のついた窓を見る。
雨に打たれた天井がテンテンと鳴り、理由はないが不快さを感じる。
喉が渇いたので母が置いて行ったポカリスエットを飲む。マズい。
風邪の時に差し出されるポカリはマズくて嫌いだった…。

ーーー

あのポカリの味だ。
あの昔風邪を引いた時のポカリスエットの味がする。
つまりおいしくない。

これをチビチビと喉へ流し込む。
1時間かけ500mL飲むがどうにも慣れない。子供が飲み切れるか怪しい意味では大人の味だ。とはいえ検査のためなので仕方なく飲む。
スマホで適当なページを漁り、気を逸らしながらチビチビと。

ベイブレードの記事を読みながら飲み進める。
こうなってるんだ。へー。と思いながらも下剤と便意が自己主張。
ダメだ。気を逸らしきれない。
かつて僕と邂逅したドランザー。新しい思い出は下剤の味。
これは苦しいぞ。

腸内の物質を出し切り、便が透明になったのは下剤を飲み始め2時間後。
想定より1時間を超える長い長い1Lだった。

◆検査当日、施術編

下剤を乗り切りいよいよ検査である。
麻酔の注射は大体痛いイメージがあり緊張していた。
しかし聞いたところ麻酔は注射でなくジェルに近い物を流し込むらしい。
また、麻酔か薬か忘れたが眠くなる成分があるので検査中に痛みを感じることは恐らくないでしょうと。なので安心して欲しいと。
ジェル的な物で麻酔がかかるのも不思議だが、まぁ安心かな...?

しかし鼻から喉に流れる麻酔のまぁ刺激が強いこと。
美味いか不味いかも分からない位には主張が激しい。
(思えば舌を通さず喉へ直接流してるのだから、刺激が強いのも味が分からないのも当然である。)

少しむせながらも麻酔をかけ終わる。
喉がひりつくので水が欲しかったが、麻酔をかけた喉で飲めるか分からないので聞くのはやめた。
色々考える間に感覚は確実に麻痺していたらしく、カメラはいつの間にか鼻を通っていた。

その後、横になってください、口を開けてくださいなど
指示を受けるうちに眠りへついた。

◆検査終わり

検査の結果、治療が必要な異常は見つからなかったらしい。
黒色の便については一時的な出血や、過敏性腸症候群が考えられるとのこと。異常が続くようでしたらまた受診に来てくださいと、整腸剤を処方され検査は終了した。

下剤を除けば、本当に下剤を除けば意外とアッサリ終わるもんだなと思いながら帰路につく。

食事は胃腸に負担を掛けないよう、消化の良い物を食べてくださいと言われていたが、その日はパンを買って昼食を取る。
少しだけ久々に取る味の濃い食事、おいしかったです。
お医者様にはごめんなさい。次はウエストのかけうどんにします。

◆後書き

大きめの検査や治療をすると思うことがある。こうした時よく「休む」とは言うものの、これは中々「休む」の言葉に適さない辛さである。

検査前日からの消化器を空にする仕込みも人によっては大変と思う。
繰り返すが何より下剤が苦しい。便意よりも検査よりもあの味が苦しかった。

医者の言いつけを破る僕に言えたことではないが、健康には気を遣うもんだなと思うのであった。

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