空気が読める人、読めない人。結局、どうすればいいのって話。

山本七平さんが「空気の研究」という本を書いてます。

私が生まれるよりも前に書かれたものですが
いろいろと引用されたり、話題にになるので
聞いたり、読んだりしたことがある人も多いんじゃないかなと思います。

この本によると
日本人の思考と行動は「空気」によって支配されている、と。
太平洋戦争は空気によって引き起こされた、と。
太陽のせいにしちゃうムルソーみたいですね。

ということで、今日は、ご要望いただいたので
最近なにかと話題にあがりがちな同調圧力など
言語化されない「空気」について書いていきます。

空気が読めないと言われる人、必読ですね。

仕事においても

意思決定者が明確でない会議において
明確な反対意見が出ないことでなんとなく流れで決まる

正直、そんなことがありますよね。

ちなみに会議のイロハの「イ」は「意思決定者を決める」です。
今、適当に作ったので「ロ」と「ハ」は知らないですけど。

意思決定者、つまり責任の所在が明確にされていないと
有耶無耶なうちに、いつの間にかなんとなく決まっている、
ということが起きます。

普段、論理的な人(周りからそう思われている人)も
下手に空気を読むと不合理な結論であってもみんながいいなら
とその意見に従いがちで、それほど「空気」は強いものです。

これは、なにも日本人特有なわけではなく、
同調圧力は諸外国でも起きがちみたいですけどね。

最高裁判所の判決で各裁判官の賛成、反対が公表されるのも
責任の所在を明確にし、批判に晒すことで合理性を
担保するためのものでしょうし。

決断には責任が伴いますし、仮にその責任を負えないなら
意思決定者は自分の意思でその役割を辞退し、
それができる他の誰かに委ねないといけないですね。

ただ注意が必要なのは「空気」そのものが悪いかというと
そうではなく「空気」がプラスに働くことも多い点と
その「空気」自体が変わりゆくものであるという点です。

空気の研究では太平洋戦争について書かれていますが
今の社会を見ても意識しないうちに「空気」が変わり、
それに流されて自分自身の意見が変わっていたりします。

とかく、自分の立場を明確にすることを避けたがる人は
外に意見を表明しないものだから、自分自身の意見が
変わっていても誰からも指摘されず、気づくことすらできない。

よく話しているアンコンシャス・バイアスでも
イラショナル・ビリーフでも、大事なのはその存在を認め、
それに支配されずに自分の頭で考える、意思を持つこと。

そして自分の頭で考えられるようになるためには
考えることに必要な言葉を知り、意思を持つために必要な情報を集めることです。

いつも結論が同じじゃないかってなりますが、
結局のところ、それしか防衛の手段ってないと思うんですよね。

よく本を読み、人と会い、外に出て、必要な情報を集めましょう、と。

出口先生曰く、「人・本・旅」です。

以上、ご確認ください。

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