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当たり前のことを当たり前にする方法

※社内向けに書いたものを再編集しているのでちょっと上から目線に思われるかもしれませんが、もともと社内向けなのでご容赦ください。

当たり前のことを当たり前に実行できること

会社で働いているとよく出てくる言葉ですが
その実態が何を指すかはそれが使われている状況によっても
それを使う人の価値観や考えによっても大きく変わります。

自分の中では
「やるべきことをやるべきタイミングでやるべきだけやる」
という趣旨で使うことが多いです。

前提として、人の能力にはそこまで大きな差がなく
誰であってもこの三つを満たせば成果をあげることができる
そう考えているからです。

「やるべきことをやるべきタイミングでやるべきだけやる」

そりゃ、そうでしょって話ですが、
これができない理由や原因から逆算的に考えると
以下の要素があります。

①何をすべきか分からない
②効果的なタイミングが分からない
③実行する時間がない

それぞれの理由を掘り下げていきます。

①何をすべきか分からない

一つ目の「何をすべきか分からない」のは
やるべきことを理解できる大きさまで分解できていないことが原因です。

たとえば「部下であるA君は課題に対する深掘りが弱い」というとき、
A君に対し「もっと深掘りして考えてみてください」と指導して
A君が深掘りできるようになるでしょうか。

「深掘り」ができないA君は
「深掘り」が何を指すのかを理解できていない可能性が高いため、
この「深掘り」が具体的に何を表すのかを示さないことには
A君の「深掘りが弱い」という課題が解決しません。

ここでリーダーとしては
「深掘り」という抽象度の高い言葉で指導するのではなく
もっと具体的に

(1)先月の未達について課題を三つあげる
(2)あげた課題の中で解決すべき課題を一つ選ぶ
(3)課題選定の理由を考えて文章にする
(4)その課題の原因を三つあげる
(5)三つの原因の内、もっとも影響が大きい原因を一つを選ぶ
(6)原因選定の理由を考えて文章にする
(7)その原因を解決する施策を三つ上げる
(8)あげた施策の内、今月実施すべき施策を一つあげる
(9)施策選定の理由を考えて文章にする
(10)あげた施策に基づき、今週するべきアクションプランを策定する

という風に行動ベースで指示をしてしまった方がいいかもしれません。
(上記は「深掘り」を分解した一例であり、これがすべてではないです。)

人によって前提となる知識や経験が違う以上、
同じ言葉を使っていても解釈には幅があります。

「何をすべきか分からない」ときは
問題が抽象的なまま放置されていたり、
抽象度の高いまま課題を捉えていること、
また目標がプロセスに分解されていないことが少なくありません。

まずは分からない箇所を特定することが大事で
そのために抽象から具体へ、また具体から抽象へと思考を行き来したり、
プロセスを分けたり、因数分解をすることが重要です。

②効果的なタイミングが分からない

二つ目、
②効果的なタイミングが分からない
について書いていきます。

あらゆる物事には原因があり、結果があります。
これを因果関係と言います。

この点、うちの会社に限らず、
「量が質を凌駕する」という言葉を表面的に理解し、
いたずらに思いつく施策の「量」をこなせばいいと
「やみくも仕事」をしがちですが、
ただ量をこなすだけで上達するような仕事はどんどん減っていくし
そもそも本質的な改善にはつながりません。

何も考えずに量をこなすだけでなく
都度、振り返る経験学習を意識することは大切です。

少し話がそれました。

「効果的なタイミングが分からない」の原因は
因果関係が把握できていないということに他なりません。

ある行動の結果がどこにどのように作用し、
それがどのようにつながり、結果的にどの数字がどれくらい動くのか

例えば有名な「風が吹けば桶屋が儲かる」について。

これを
「風が吹くと土埃が立って、その土埃が目に入って…」
と丁寧に一つずつ解説しないと分からないのか
一つ飛ばしでも二つ飛ばしても理解できるのか
それはその人の経験と能力に左右されます。

因果関係を把握するということは
つまり「要素のつながり」を知ることです。

これを鍛える方法としては
紙に書きだして矢印を引いてみる、これにつきます。
自信がない人は本当に丁寧に一つずつ書き出してみましょう。

また普段から「なぜならば」「結論から言うと」とかって
接続詞を使う習慣をつけるとよりスムーズな思考ができるようになります。

あとは「考えること」はとても大切ですが、
考えて考えて考えて、いざ行動するときになった場合には
その行動をやり切ることに専念しましょう。

すぐやる・必ずやる・できるまでやる

が仕事の三原則と日本電産の永守さんは言ってます。

「タイミングがわからない…」ということを言い訳に
ただやってないだけということも少なくありません。
この「やっていないだけ」につける薬は残念ながらないです。

決めたらやりましょう。やりきりましょう。

③実行する時間がない

さて、最後の「ない」は
③実行する時間がない、です。

古今東西、時間の悩みはつきません。

ただ「時間がない」という人に限って、
自分が何にどれくらいの時間をかけているのかを把握しておらず
また時間を決めずにダラダラと仕事をしている傾向にあります。

プライベートにおいて
休前日に飲みすぎて休みの日に遅くまで寝ていたり
家で寝ころびながらYouTubeをずっとみていたりとかは
正直、好きにすればいいですが、少なくとも業務において
ただ漫然と仕事をするのは褒められたものではありません。

入りを量りて出ずるを制す

がビジネスの基本ですが、時間に関しては等しく与えられるので、
入りではなく、出ずるに着目、自分の時間の使い方に目を向けてください。

出ずるを制しましょう。

手順としては
今後、一週間の予定(何にどれくらい時間を使うか)を書き出し
実際に一週間、時間を測ってみて、比べてみる形でいいです。

予定と実績に大きく差がない人は大丈夫。
これが大きく実績>予定となっている人は要注意です。
あなたは知らないうちに大事な時間がなくなるナチュラルボーン時間浪費人間です。

その場合は丁寧に差分をみていくしかないです。

まずは業務を
【必須】その日に必ずやらない業務
【改善】人により費消時間が大きく変わる業務
【不要不急】その日に必ずしもやる必要がない業務
【無駄】そもそもやる必要がないこと
に分けてみてください。

たぶんないですが、
【必須】が自分の週の労働時間を超えている場合は
上司に相談して、本当に必須なのかどうかをチェックしてください。

【不要不急】が大量に発生している場合には
【不急】については週の中、また月の中で
【必須】が少ない時期に回すように予定の段階で調整すればいいですし、
【不要】については【無駄】にカテゴリー替えしてしまってください。

ちなみにこれをやると
大抵の人は【無駄】な業務はしてないことになりますが
空白の時間(何をやっていたか分からない時間)は
間違いなく【無駄】ですし、
個人的には業務時間中に「考えている」だけの時間は
【無駄】なんですけどね。

さて、ここまでは整理整頓の問題なので誰でもできるはずです。

本当に大事なのは【改善】にあたる業務です。

いわゆる仕事ができる人はここで差を出します。

地味にショートカットキーを覚えたり、
タイピングのスピードをあげたり、ということもそうですが
インパクトの大きな大きな違いの一つは
改善するための時間をきちんと取っているかどうかです。

うちの部署でも過去に一定の時間帯の会議を禁止したりしてたり、
週またぎの仕掛中の仕事が発生しないように
特定の時間の面談を減らしたりしてましたが
業務の中断はもっとも効率を損なうことの一つなので
タスク処理のためのまとまった時間を確保する、
週に一日は残業して、その日にたまったタスクを消化する、など
成果を上げる人には時間の使い方で工夫している人が多いです。

ちなみに、まとまった時間を取るケースは
何をすべきかが明確な時には有用ですけど、
それすら固まってないときは
いたずらに時間を浪費してしまいがちなので要注意です。

時間がなくてやるべきことができない

これは能力の問題より、
仕事の進め方、スキルの問題であることが多いです。

成果があがっていない人は単純に
成果をあげるための行動に時間を使えてないケースがほとんど。
うまくいっている人の真似をするのも大事ですが、
足元の自分の仕事のしかた、時間の使い方に目を向けてみましょう。

まとめ

最後まで読んでくれてありがとうございます。

「当たり前のことを当たり前にやる」とは
「やるべきことをやるべきタイミングでやるべきだけやる」ことで
それができない三つの理由についてどうすべきかを書いてきました。

正解はないですが、
一度きりの人生、一度きりの自分のキャリアです。

できればより多くの価値を生み出し、
会社でも評価され、より良い仕事の機会を得ること
それを目指してほしいと思います。

最後に自分が担当しているサービスの宣伝。

もし就活で悩みを抱えたら相談に来てください。


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