[英語の] 読む「完了形」と、使う「完了形」と。[文法用語]
今回は、英語の文法「完了形」について、特にそれを使うときの気持ちについて少し考えてみます。
「完了形」って、”完了”した”形”?
「完了形」と見たら、完了+ 形、…のように見えますよね。
日本語の「完了」とは、すっかり終わってしまっている状態にあること、だそうです。
では、完了形とはすっかり終わってしまっている状態にあることを表現する形なのでしょうか。実際は、完了形が使われた例を見てみると、必ずしも完了したことだけを表現する型ではなさそうです。
ところで、この「完了形」、英語では perfect tense といいます。perfect と tense 、…それぞれ、完了とも、形とも、ちょっと違う言葉ですね。
なので、まずこの「完了形」という用語との付き合い方ですが、あまり「完了」と言うことを意識しない方が良さそうです。もともとの英語の単語との関係から見ても、実際に使われている例から見ても、「完了」と連想できるのはごく一部だからです。
☆ 完了形との付き合い方 ~受信と発信で頭を切り替える~
完了形と付き合うときには、これを受け取る時と、これを使って発信する時とで、頭の使い方を分けると、ラクになると思います。
学校で教わる、「経験・継続・完了と、3つの用法がある」と言うのは、完了形が使われている文を英語から日本語に翻訳するときに参照する考え方です。受け取る時に使う知識です。
対して、完了形を使って発信する時には、3つの用法から1つ選んで使うというわけではありません。言い方を変えると、「完了形を使ったのは、話そうとしている内容が、経験だから/継続しているから/完了しているから」という場面は無いに等しいです。
◆ 「どんな気持ちで完了形を使うの?」
完了形を使う場面ですぐ思い浮かぶのは、
「〇〇に行ったことがある」
「〇〇をしたことがある」
…と、言いたい時、です。
つまり、
「〇〇をしたことがある」と 英語で言いたい時、完了形が使われます。
です。
ここで注意してほしいのですが、この文は、
過去に経験したことを 英語で言いたい時、完了形が使われます。
と同じでは無い、と言うことです。
「過去に経験したこと」と言ってしまうと範囲が広すぎて、完了形を使わない表現も中に含まれてしまうのです。だから、完了形を使うときのルールとして相応しくありません。
(実は厳密に言うと、「〇〇をしたことがある」も、完了形を使わずに言うことがあります。でも割合で言うと、「過去に経験した事」に含まれる割合よりはよっぽど少ないと思います。)
というわけで、完了形を使う為には、実際によく使われる表現から少しずつ覚えて・使っていくのが良いと思います。(”3つの用法” は、英作文の時には頼りになりません。色々と混乱するだけです。)
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