飲食店のQSC向上メソッド大公開! コロナウイルスに立ち向かうために 飲食店が取り組むべき課題とは 【SeminarReport 2020512】
こんにちは、インフォマートの佐藤です。5月12日に開催された、株式会社スタディストと弊社の共催セミナーのレポートをお届けいたします。コスト削減や業務効率化によって店舗基盤を強化している企業の事例をまじえながら、QSC向上の秘訣をご紹介いただきました。
◆セミナータイトル
飲食店のQSC向上メソッド大公開!
~コロナウイルスに立ち向かうために飲食店が取り組むべき課題とは
◆登壇者
株式会社スタディスト 営業部 部長 関根弘明様
株式会社インフォマート 営業1部 営業1課 主任 立原欣樹
【Teachme BizでQSC向上によるコスト削減と生産性向上を実現】
昨今、飲食業における主な影響や不安材料として挙げられていることが5つございます。「売上低下」「資金確保強化」「資金流出抑制」「従業員対応」「衛生管理」です。
そんな中、飲食以外の業種でも、「非対面」かつ「コスト削減」への対応が非常に急務になっているとのこと。特に、非対面型については、業務の在り方を変えようと、各社動かれています。モノや設備が必要なアナログ(対面)業務と、デジタルでもできる業務の境界線が大きく変わってきています。会議や商談、セミナーなどは業務の在り方を再定義する必要が出てきているというお話です。
◆飲食業における非対面型×コスト削減 QSC+α
このような問題を抱えている中でも、飲食業における非対面型×コスト削減で成果を出されている事例をQSC+αの内容でご紹介いただきました。
まずは「Teachme Biz」のご紹介。写真と動画のビジュアルベースの手順書を
PCだけでなくスマホやタブレットでも簡単に作成することができ、配信・閲覧管理まで一気通貫でできるものです。飲食、小売、宿泊、製造、物流、医療、金融など、業種は多岐に渡りますが、とりわけ飲食業の方が多く利用されています。1つ取り上げていただいたのがすかいらーく様の事例です。アルバイト10万人が、自分のスマホでマニュアルを見られるようにしており、アルバイトの研修マニュアルの基盤としてご利用いただいてるそうです。他にも多数の事例がありますので、詳しくはスタディスト社のHPをチェックしてみて下さい。
◆飲食業における非対面型×コスト削減 QSC+α ~「Q」について
飲食業は様々な業務から成り立っています。「調理」「接客」「清掃」「会計」「運営」「販促」などです。Teachme Bizも様々な業務で活用シーンがあります。まずは「Q:Quality」についてです。
誰が作っても味がぶれない、美味しい料理を提供するため、レシピをマニュアル化されていても、そのマニュアルが分かりづらくて見られていないというお声が多いです。
従来は、分厚いファイルに様々な内容のマニュアルを店舗に配布されているケースが多いのですが、文字情報だけですと、分からない点が多くあります。例えば、「肉の色が変わる」ってどんな色?、「さっと炒める」ってどういうこと?、どのタイミングで調味料を入れるのか、よく分からない、等です。手順書を見ても分からない場合、結局人伝えで覚える=味がブレる に繋がってしまうということです。
一見すると簡単そうな『サラダパック詰め』であっても、マニュアル通りに作ってもらえないという相談を受けたことがあるそう。Teachme Bizは、具体的な動作を順序だてて記載でき、画像・動画・テキストを組み合わせて作ることができる点が大きなポイントとなっています。更新されることも考え、“動画だけ”ではなく組み合わせることが重要です。上記左側にあるQRコードを読み取っていただくと実際のサンプルレシピが見られますので、ぜひ確認してみて下さい。
◆Teachme Bizで従来の研修スタイルを「非対面型」に変える
従来は、新メニュー等を共有する際、セントラルキッチンに集めて集合研修をされるケースが多かったのですが、コロナの影響で集合することができないため、非対面型研修にして各社取り組まれているそう。実際の例をご紹介いただきました。
<Before:左>新メニューを共有する際、本部→SV→店長→スタッフ と、長い伝言ゲームを経て伝わっていたため、人によって指導方法や解釈が異なり、違ったものができてしまうという問題がありました。更に、SVや店長を本部に来させて研修をしていたため、移動時間やコストが膨大にかかるという問題もありました。
<After:右>本部から全員にTeachme Bizで配信され、集まることが無くなった為、移動コストが大幅に削減できました。また、指導方法にもブレが無くなり、全員が正しい情報を得られたことで、クレームが8割も減ったそうです。
続いて最近の事例です。今までは新メニューレシピを、印刷・ファイリングして店舗に郵送していたのですが、コロナの影響により店舗で郵送物を受け取ることができなくなってしまったため、Teachme Bizで配信したところ、郵送よりも早期に共有でき、印刷・郵送にかかるコストも削減できました。コロナがきっかけでデータ配信に至ったのですが、今後はこの運用をスタンダードにしていくというお声もいただいたそうです。また、周知徹底できるタスク配信も嬉しい機能です。配信しても見られていなかったら意味がありません。確認したかどうか個人ごとに進捗確認ができます。
◆飲食業における非対面型×コスト削減 QSC+α ~「S」について
続いて「S:Service」についてです。新入社員が入った際の育成という観点です。新人教育においては、店長、教育者、新人、本部とそれぞれで必ず悩み事がでてきます。教える側と教わる側、それぞれを軽減するために必要なことは、個人が確実に学習して、スキルを身につけること だといいます。
飲食業は研修が非常に多岐に渡るためその人ごとでカリキュラムを立てて、
スキルを身につけることが大切です。かつ、教える側と教わる側が進捗状況を共有し、同じ認識でいることも重要です。
◆トレーニング機能の効果と価値
『Teachme Bizを事前学習教材として使用すれば知識定着効率は高められる
~人材育成効率を向上させ、育成期間を短縮できる~』Teachme Bizには研修だけでなく、トレーニング機能があります。学習方法について理論的なご説明をしていただきました。
よくあるのが「学校型教育(通常学習)」といわれるもので授業を受けてから宿題をするというものです。一方、「反転学習」といって予習をしてから実践をすることで、知識定着率が上がると言われています。実際に企業内の研修でも、知識定着率が倍近くに上がるという理論上のデータもあるそうです。この「反転学習」にTeachme Bizを利用されるケースが増えています。
下の図がトレーニング機能のイメージです。個人別に受講すべきコースが分かるようになっていて、コース内に詳細カリキュラムがあり、受講状況も
「終了」「受講中」「未着手」など可視化できます。スタディスト社でも、この仕組みで本年度の新入社員研修を行っていて、集合型からオンラインに切り替えたことで研修時間を1/4に圧縮できたそうです。
◆飲食業における非対面型×コスト削減 QSC+α ~「C」について
続いて「C:クレンリネス」についてです。コロナの影響で、衛生面を気にされる方が非常に増えています。いかに非対面型でも衛生面を保っていくかは重要なテーマになっており、衛生管理を保つために行われていることとして、SVによる店舗巡回報告書があります。ですが従来のやり方ですと、非常に時間がかかっていました。
<流れ>①SVが店舗に訪問→②チェック&写真撮影→③本部で報告書作成
Teachme Bizを導入されている飲食企業のHUGE様では、店舗巡回報告書の提出までの期間が3日から15分になり、迅速なフィードバックを実現できたという実績があります。ぜひ下のQRコードを読み取り、サンプルマニュアルを確認してみて下さい。
◆Teachme Bizで店舗報告の方法を「非対面型」に変える
今までのやり方から「非対面式」に変えようとしている事例のご紹介です。
<Before:左>従来は、上記流れでも記載があるように、SVが各店舗に訪問してチェックするやり方がスタンダードでした。当然SVは、膨大な移動時間や移動コストをかけて行っています。
<After:右>店舗の責任者等が、自分で店舗内を撮影をしてSVに報告する方法に変えようとされています。こうすることで、移動コストの削減はもちろんのこと、早期共有ができるので早期改善にも期待できます。
現状もそうですが今後も、この衛生面での情報共有というのは特にスピーディに行っていく必要がでてきますので、ぜひ参考にしていただきたい事例です。
◆飲食業における非対面型×コスト削減 QSC+α ~「+α」その他の取組みについて
最後に+αの情報で今必要なことのひとつに『スピーディに情報発信すること』が挙げられるとお話いただきました。発信先の1つはお客様で、2つ目は従業員です。
左の図にあるQRコードをからは、テイクアウトのメニューが閲覧できるようになっています。それぞれタイで運営されている店舗で、SNSやチラシにQRコードを載せて情報開示をしています。ぜひ読み取って確認してみて下さい。また、お客様に安心していただけるよう、衛生管理の取り組みをお客様に発信している事例もあります。
また、従業員への発信という観点では、オンライン教育をしたくてもカリキュラムがないという声が多かったそう。必要なのは現場で使える育成カリキュラムです。働くスタッフには色々な分野に精通した人材がいると思いますが、スタッフ自身が手順書を作成し再現性のあるものにすることも事例としてご紹介いただきました。
◆まとめ
今後必要になってくるのが、「伝えたい事」と「伝達手段」の最適化を図ることです。いま、伝達手段は下図のように変化しています。
『非対面型×コスト削減』で、店舗基盤の強化に繋げていきましょう。
【接客やメニュー開発ができる環境を!従業員を笑顔にするバックヤードづくり】
続いてはインフォマートから、インフォマートを活用し、業務改善を行った企業の事例をもとに、どういった企業が、どのくらいの期間で、どのような効果が出たのか徹底解説いたします。まず弊社が、このような状況だからこそ行っている取り組みについてご紹介させていただきました。外食様への応援の一環として、助成金や補助金の申請支援サイトを開設しました。設問に答えていく形で5分ほどで診断結果が出ますので、ご興味ある方はぜひチェックしてみて下さい。
◆体制見直しポイント ①テイクアウトメニューの開発
今のコロナの状況から、3密の徹底回避による店内飲食の激減という現実があります。テイクアウトやデリバリーなど、接触機会の少ないサービスが急増しています。(Uber Eats、出前館、LINEポケオ、テイクアウトアプリmenu etc)テイクアウトやデリバリーでの売上確保のために必要なことは「原価とアレルギーの管理」です。平均的なお弁当の原価率は35%~45%を推移していて原価高と言われます。また、この状態が普遍化していくと、より多くのアレルギー表示等の要求を求められることも考えられます。
そこで弊社からご提案するのが、メニューのデータベース化(クラウドでの原価やアレルギー管理)です。『メニュー管理機能』によって、原価情報やアレルギー情報を正確に管理できます。サンプル画面をご紹介します。
左の図をご覧ください。販売価格を設定しておくと、粗利益、原価、原価率が自動で計算されるようになっています。これは、メニューを構成する材料ごとの原価を拾ってくるためです。もちろん材料の価格が変更になった場合も反映されます。右の図はアレルギーです。材料ごとに含まれているアレルギー物質の管理ができるため、1つのメニューにした時に含まれるアレルギーも色付きで分かるようになります。
導入頂いている企業様のご紹介です。属人的なレシピ管理が課題としてあり、そこの解決に加え、家族連れも多いということからアレルギー管理の精度向上、問い合わせ対応の簡素化についても評価をいただけております。
◆体制見直しポイント ②使用高での棚卸
弊社では、使用高での棚卸を推奨しています。使用高を利用し原価計算することで、より厳密な原価算出を目指すことができます。
棚卸における使用高とは・・・前月在庫+当月仕入-当月在庫=使用高
棚卸のやり方は非常に簡単です。まずお好きなように保管場所の登録ができます。保管場所から、実際の数値入力画面に遷移します。ここで1つ特徴なのが、単価の部分です。最後に受領した金額が自動で反映されますので、都度更新するといった面倒な業務は削減できます。上記にあります「使用高」は、数値を入れることで自動で算出され、「商品別棚卸高一覧」にて確認いただけます。
また、「取引ダウンロード」機能で、お好きなようにデータを抽出することも可能です。下図は店舗ごとの1年分の使用高の一覧を出したサンプルデータです。平均使用高が出せると、どれくらい仕入れに使っているかという基準が見えてきます。基準が分かっていると、突拍子もない数字が出てしまった時にすぐに気づけますし、データがあることで分析も早くなります。ぜひご活用いただきたい機能です。
現状のやり方にお困りの方や、既に弊社の仕組みをご利用中の企業様も、メニュー管理や棚卸以外のことでも構いません。お気軽にお問合せ下さい。
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