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ネイルをやめた日と美しい手

柔術をしている人たちにおいて、爪を短くしておくことは相手のみならず自身の安全の為にも必須のこと。
当然のように私の爪は短く切りそろえられている。

昔のこと

私が20代前半のころ、ネイルと言えばスカルプ(チップを付けて長さを出す)が主流だった。
当時、幼馴染がネイリストになるというので検定試験に向けての練習台ということで、広尾にあるネイルサロンに通うことになった。
無事に検定に合格した幼馴染は間もなくして地元に戻った。
私にネイルサロンへ通う、という習慣を残して。

そこから数年はスカルプ、そしてジェルネイルが台頭してからはジェルに。
地爪を見ることをしないまま年月は過ぎる。
娘を出産する時に3ヵ月ほど地爪にしたけども、里帰りから戻って間もなくして短めにしジェルを施した。

私は自分でできるような器用さもマメさも持ち合わせていないので、いつもサロンに行っていたのだけど、1回行くと3時間はかかる(手足ともに)
当時はそれが息抜きの場でもあったしとても楽しかったんだと思う。

やめたきっかけ

20代前半からずっと続けたネイルをやめたのは、遡ること10年前。
娘の小学校受験のため。
地爪にしたのはずいぶんと久しぶりのことだった。
そこから今に至るまで何もしていない。
(今にして思えば、短めで控えめなカラーであれば問題なかったなと思うけど、小学校受験にネイルはNGという噂を信じてしまった)

10年以上ネイルをしていた私の爪は、ペラペラで弱くなっていて圧倒的に不健康だった。
まずは健康な爪にしないと…と思いながら、些細なことで割れることや痛みもなくなるには5年近い年月がかかったよ。

受験が終わってまたネイルをしてもよかった。
だけど私はしなかった。

保育園のママ友の一人に、立ち振る舞いのすべてが凛としている人がいる。
私のママ友たちは皆本当に格好よく素敵なんだけど、特に私に響くというか。
憧れというのも違う。
生まれ変わったら彼女のようになりたいし彼女のよう生きれたらなぁと思うような人。

その彼女の手は、いつも美しかった。
ネイルはしていない。
短めに切りそろえられている清潔感のある健康的なナチュラルな爪。
何のイベントの時だったのかは忘れてしまったけれど、その手を見たときに
ネイルをやめよう、健康的な手と爪を取り戻そうと思ったんだよね。

今なお美しい

先日数年ぶりにその彼女とも会ったのだけど、相変わらずすべてがはつらつとして美しかった。
やっぱり素敵だなと思った。

何度かネイルしようかなと思うタイミングはあったのだけど、そのタイミングを逸してしまっていたら、柔術を始めてしまって今に至る。
残念ながら私の手と爪は美しさとはかけ離れてしまったけれど、健康ではある。
仕方ない。
スパイダーグリップが好きだから。

襟や袖を掴んだり
指輪もとっくに入りません
漢らしい手だなぁ


きちんとネイルをしている人は本当にすごいなと思う。
柔術している方々もね。
マメにケアしているということだから。
当時楽しみだったネイルサロンで過ごす時間は、今の私にはどちらかというと苦痛に近くなってしまった。
長時間座っていられないのよ…腰痛…。
不器用で面倒くさがりな私は自分でやるとか絶対むりなので、セルフネイルできる方々は尊敬しかないです。


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久しぶりに彼女に会って、ふと思い出したので文字に残してみた。

そして。
男女問わず、柔術をやっている皆さんにおかれましては安全のためにも爪のケアをしっかり行いましょう。

おわり!


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