【短編】 座敷わらしみたいな少女
「あたしは、見える人にしか見えないの」
確かに、その座敷わらしみたい姿をした少女と話をしたり、誰かに紹介しようとすると周りから変な目で見られてしまう。
「よく分からないけど、妖怪っていうのはそういう存在だから、あまり気にしてもしょうがないでしょ?」
少女はそう言うが、自分にだけ何かが見えてしまうのはとても怖いことだし、見えないほうがたぶん幸せだ。
「あたしは、自分の姿がちゃんと見える人間がいるだけで嬉しくなっちゃう。あなたみたいな人間に会ったのは百年ぶりよ」
少女は、