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子どもの小説

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「子ども」が主人公だったり、印象的だったりする話。
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#異世界

【短編】 アウラカチューレ

 私は、牛の背中にまたがっており、目の前には田園風景が広がっている。 「ねえ、アウラカチューレはまだなの?」  声に振り返ると、一人の少女が私の腰にしがみついている。 「あたし、昨日から何も食べていないのだけど」  そういえば子どもの頃、泣いている私にキャンディーをくれた親切な叔母さんがいたなあと思い出して、上着のポケットを探すとそれらしきものがあった。 「なんか古くてベトベトするけど、甘いからまあいいわ」  アウラカチューレとは何かという疑問はあるが、私も空腹だ。  そこで

【短編】 一日だけの転校生

 夏休み明けの朝の教室に、見知らぬ女の子が入ってきた。 「佐久間サクラさんは、サンフランシスコから引越してきたばかりで、いろいろ分からないこともあるから、みんなで助けてあげましょうね」  先生がそう紹介すると、彼女はペコリと深くお辞儀をしたのだが、そのときランドセルがべろんと開いて、筆箱や、何かの白い生物が床に落ちた。 「ててて、何だよサクラ。オイラ、気持ちよく寝てたのに」  彼女は慌ててその生物を拾い上げると、これ喋るぬいぐみなんだよねはははと笑ってランドセルの中に押し込ん