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子どもの小説

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「子ども」が主人公だったり、印象的だったりする話。
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2022年10月の記事一覧

【短編】 塩辛猫の思い出

 小さい頃、私は猫というのは人間の言葉を喋るものだと思っていた。 「やあキヨハル、去年より背が伸びたな。お土産はちゃんと買ってきたか?」  母方の実家で飼われている猫は、私にそう話し掛けてくる。 「キヨハルはいつもお土産を忘れないから、オレ好きさ」  お土産というのはイカの塩辛のことで、猫の大好物だった。 「猫はイカや塩辛いものはダメだから、いつもは食べさせてもらえないけど、キヨハルのお土産なら仕方なくオーケーになるんだよな」  母方の実家には、祖父と祖母が住んでいるだけ