【短編】 リッキティッキタビー
『リッキティッキタビー』と看板に書かれているだけの古びた飲食店だ。
店内には誰も居らず、どうしようかと考えたが、私はとりあえず窓際のテーブル席に座ってみた。
メニュー表を開くと、カレーライスやナポリタンなどのメニューが書かれており、一番下に『あたしはここにいます――五百円』という変なメニューが。
「いらっしゃいませ」
突然声が聞こえてびっくりしたが、そこには白髪の若い女性店員が立っていた。
「この店は滅多にお客様が来ないから、お待たせしてすみません」
私は気を取り直し