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123回目の自殺だった。俺は、腕に刺さった点滴の針を抜いて機関銃を構えた。引金を引くと病室中が穴だらけになった。俺は壊れた窓ガラスに向かって助走し、地上456階の病室から朝の光の中へ飛びこんだ……。 「何回やっても同じことよ」 眼帯をした女の子はバナナを頬張りながら、ベッドに横たわる俺を見下ろしていた。 「あなたも食べる?」 女の子は、包帯の巻かれた俺の手にバナナを握らせた。 「じゃあ、君は何回自殺したんだ」 「この間、医師とかナースの前で78回目のピストル自殺をした
みんなが僕と目を合わさないのは、きっと僕が死んだ猫なんかを手にぶら下げているせいだと思う。僕はこの憐れな猫をどこか適当な場所に埋めてやるつもりだったのだが、適当な場所なんて、そう見つかるものじゃない。 「おい、そこの君!」 緊張した顔の警官が、突然僕を呼び止めた。 「いったい、ここで何をしている」 「デートの待ち合わせをね」 警官は緊張を緩めない。 「手に持っているものは何だ」 「まさか、アイスクリームにでも見えますか?」 僕がそう言うと、警官は顔を紅潮させて僕の胸ぐ