大人の好きからできた空展
研究会の写真ブースの担当になり、写真って何を展示したらいいんだろうと考えたとき、園庭から見える空の写真をよく撮っていたので、空の写真も入れたいよねという話になりました。
私は子ども達と一緒に遊びの合間に空を見ながら話をしたり、チャレンジタワーの上で寝転びながらのんびりと空を眺めることが多く、綺麗な空をよく写真に撮っていました。
ある日、子どもと一緒に空を見ている時に、不思議なかたちの雲があり“あの雲に名前はあるんだろうか”と気になったのでスマホで調べると「わたぐも」という名前で、さらに詳しく調べると、わたぐもは時間が経つと消えるものもあれば、積乱雲に発達するものもあるということを知りました。
また空を見上げるとさっきのわたぐもは消えてなくなっていました。
ほんとだ!と驚き、他のわたぐもはどうだろう…と観察しているとやっぱり少しずつ雲は消えていきました。
その出来事からいつもはただ「今日は天気がいいな」と思って空を見上げる時間も、「不思議なかたちの雲がある。なんていう雲なんだろう」「あの雲になる理由は何だろう」といろいろなかたちの雲を調べるようになり、たくさんの発見がありました。
せっかくいろんな空の写真があるから、ただ飾るのではなく雲の面白さを知ってもらえる展示にしようとあの形で展示することになりました。
研究会の当日、参加者の方との話の中で「そんなゆっくり空を見たことなかった」と言う声が。たしかに私も数年前は保育中に空の写真を撮ることなんてありませんでした。今ではゆっくりと空を眺める、その時間を他の先生たちに「やってもいいよ」と保障されている空気感があるからこそできているんだと気づきました。
大人だから、保育士だからと今まであまりしてこなかった自分の好きを楽しむこと。やってみたら楽しくて、もっと知りたくなって、その姿をみて子どもたちも興味をもち知ろうとする。子どもだけじゃなくて、大人だって好きな時間を過ごしていいんだ。それが保育に繋がっていくんだと気づくことができました。
保育士歴5年・環境整備歴5年目 佐野
次回は、6月13日(火)です。