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広告ブースの謎解き

 研究会のブースの中で、たぶん皆さんが一番謎が多かった『広告ブース』。
 今日はすこ~しだけですが、広告ブースの謎解きをしていきたいと思います。



これは何の広告かわかりますか?
なんとなーく見覚えがあるような…。









そうです。これはかの有名な『家政婦は見た!』のパロディです。


本物はこちら↑

 なぜ研究会でこの広告を作ったのか。

 この先生は、他の先生の良い所を見つけることがとても上手で、
いつも「○○先生こんなことしてくれて助かったんだよ」
「○○先生、こういう風にしててすごく良かった」などと
会議や何気ない会話の中で、いつもみんなに教えてくれてくれます。
 それが本当にいい雰囲気を作ってくれていて、これまでの大人の人間関係の深まりのきっかけを作ってくれていたキーパーソンでもある先生です。
 そこからヒントを受け、「人の良い所をいつも見ている」というエピソードを込め、この広告を作りました。

 「人の良い所を見つけることが上手」とか「よく見ている」とかことばで伝えるよりも、広告にすることで印象に残るし、「なんでこのような広告にしたのか」ということを説明することをきっかけに、エピソードを振り返り、この広告を通して何度も笑い合うことが出来ました。





 この広告は、ある物置のパロディです。
 「100人乗っても大丈夫!」というセリフが有名ですが、
100人乗っても壊れないという安心さと、あけの保育園のパート保育士の方々の安心感や信頼感をかけてこの広告パロディをつくりました。

 この広告の通り、あけの保育園のパートの先生たちは器用な先生方が多く、何でも出来る。「今日はこのクラスをお願いします」と当日に伝えても、どのクラスでも安心して任せられる。
 あまり会議などにも出る機会がままならない中、「よくわからない」ことでも文句を言うのではなく、「きっとこうなんだ」「とりあえずやってみよう」と前向きにとらえながら動いてくれる。
 パートの先生方の支えがあるから今のあけのがあると言っても過言ではないくらい、あけの保育園の強みでもあります。
 そんなパートの先生たちを、物置の広告パロディで1枚の広告で表現したものです。



 同じような意味で、何でも出来るパートの先生方を「職人」と表現した広告も作りました。

 どうしたら、一枚の写真で「職人」ぽさを伝えられるだろう…。
 考えに考えた結果、あえて木材で作ったロフトの前に腕組をして並んでもらい、真顔で撮影してみました。
 …どや顔が何とも言えない、最高の出来に。笑


撮影の裏側はこんな感じ。子どもたちが見つめる中での撮影。
脚立に乗った保育士から、表情や角度、立ち位置など細かい指示が飛びます。



 なぜ保育士が広告なんか作るのか。
 そこに何の意味があるのか。

 たぶん、皆さんが気になるところは、そこなのかなと思います。

 でも、上記で謎解きをしたように、広告ブースに並んだ広告1枚1枚には、1つ1つエピソードやメッセージがあって、製作をする過程こそが振り返りに繋がりました。

 また、普段何気なく見ていたチラシや広告。あの1つ1つにも、『見てくれている人への工夫』がたくさん詰まっているのだということも知り、自体や色、写真の切り取り方や配置、ことば選びなど…1つ1つの選択によって相手への伝え方も異なることを身をもって感じることが出来た経験でした。
 この経験は、誰かに物事をよりわかりやすく伝える際の手法として、今後必ず生きてくる経験となったはずです。



 …な~んて、意味なんてたくさん後付けできるのです。


 意味が分からなくても、(研究会をやるといった園長先生を)(最初反対しながらも、皆を信じて支えてくれた主任先生を)(自分なりに意味を付けながら前に進もうとした周りの職員を)(突拍子のない事を言い出すけど私たちを信じてくれた神子さんを)ただただ信じてやってみた。本当にそれだけでした。

 だけど今振り返ると、あの時の「意味のない事」に「意味を付けられる」くらい成長した私がいる。
 本当に、シンプルにただそれだけのような気がします。

 「なんで?」と理由を考える前に、とりあえず誰かを信じてやってみよう。そして、やり続けてみよう。
 わからなくても、やり続けることにこそ意味がある。
 今はそう感じています。

 
 

次回は5月30日(火)写真ブースから「大人の好きから出来た空展」です。