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振り返りの中で気付いたこと

 YES/NOブースの中にあった白と黒のパネル。黒い面には環境整備を始めたときの気持ち、白い面には環境整備を何年か経験してみて変化した気持ちが書いてありました。
 今までとは違う環境を作り始め、誰もがすぐに「楽しい!」「もっとやってみたい!」という気持ちになれるわけではなく、新しいことを始めるということに心配や不安を抱える人、楽観的にとらえる人と様々でした。

 
 私自身はというと、4年前から環境整備を始めたこの保育園に2年前に入り、正直に言うと入った頃も今も、心情として大きな変化はありません。子どもたちが楽しく遊べる、くつろいで過ごせる環境作りは積極的にしたいし、私自身も物作りは楽しいという感覚は持っています。
 でも、この環境を見たときに感じた、死角が多すぎて子どもたちの姿が見えない、何をしているのかを把握できないという不安な気持ちは、2年たった今でも変わっていません。そのため、黒のパネルも白のパネルも「不安」ということを書きました。

 
 環境整備を3年、4年と経験している先生方の白パネルには「楽しい」「心地好いと感じる場所が増えた」「もう以前の保育には戻れない」という言葉が多く書かれていました。
 しかし、黒パネルを作るために3年前、4年前に立ち戻ると「不安」や「始めなければ良かったのか?」ということが思い出されました。
 それは「今まであんなことやこんなことがあった」「この3年間、4年間の間に気持ちがこんなに変わったんだ」というこれまでの歩みを振り返るきっかけとなりました。

 私もブースを進めながらの振り返りでの気付きがありました。私が持っている「不安」。これは、「子どもたちの安全を守りたい」という思いからくるもので、無理にこの不安を拭い去ろうとしなくてもいいものであって、この先子どもたちと楽しく過ごしていく中で忘れては行けないことだということです。そして、その思いは「不安」と感じている人も「楽しい」と感じている人も同じ思いだということです。

 
 環境をどんどん変えながら進み続ける中で研究会を迎え、立ち止まり、振り返ることで、また違った世界が見えてきた、という白と黒のパネル展示でした。



保育士15年目・環境整備歴2年の保育士


次回は、6月27日(火)シルクスクリーン体験ブースから「手紙」です。