電車で席をゆずる方法

電車で席をゆずって怒られたことはありますか?

私は、あります。

18年前の春でした。
電車の窓から見た桜がきれいに咲いていたのを覚えています。

A駅で、お年寄りの方が乗ってこられました。
疲れた表情で床に荷物を置き、手すりにつかまっていたのです。

席をゆずるのは、何となく恥ずかしい。
寝たふりをしようかなと思ったのですが、勇気を出して声をかけました。

「おじいちゃん、どうぞ。座って下さい。」

一瞬、間がありました。

その後、怒られたのです。

「私は、男じゃありません!」

なんと!
おばあちゃんだったのです。

すみません、ごめんなさいと謝ったのですが、おばあちゃんは横を向いてしまい、座ってくれません。

私も座れません。
そこそこ混んでいたのに、誰も座りません。
私は、車内中の注目を集めました。

次の駅まで、3分30秒。
ひたすら下を向いて、床を凝視していました。

次の駅に着き、おばあちゃんに頭を下げてから降りました。
駅のベンチに座って、反省モード。情けない...。

どうすれば良かったかなと考えました。

観察眼をみがく  → 時間がかかる。
思い込みをなくす → もっと大変。
席をゆずらない  → それ違うでしょう。

結論は、

「どうぞ」と言って、席を立つ。

これなら、おじいちゃんでもおばあちゃんでも、妊婦さんでも大丈夫。

それ以来、この方法で席をゆずっています。




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