抵当権を外しに行った話。

過日、大変長らくお世話になってきた住宅ローンが、無事、見事、完済となりまして、残務処理で回りました。
そんな日々のお話。

初日。
先ず、お世話になった銀行に行く。
20年で借りて(親父と折半)、途中借り換えもさせていただいて、気づけば契約した銀行支店は統廃合で無くなり、結果17年。市内の融資窓口まで。
ここで完済のお達しと、抵当権を外すための諸々をお預かり。

事前に電話で、
担「手続きはどこの先生に依頼しますか?」
私「え、自分でやりますけど」
担「やったことは?」
私「いや無いですけど」
担「2~3万+印紙代くらいですよ」
私「あーそうですか。まぁ面白そうなので自分でやってみます」
担「…。そうですか」

というやり取りをしていたので、よくある、行政的なお作法とか煩雑さは容易に予想できた。

さてでは、どれくらい煩雑か?というと、遡ること銀行に電話する前、ネットでポチポチっと探すと、、、

まさにドンピシャ。
ウチは戸建てなので、この中の一戸建て編を事前確認しました。
法務局さん、良い仕事するではありませんか。

結果、コレ自分でできるな。と判断してからの、銀行への電話でしたので、司法書士は介さずとなりました。
こんな親切丁寧なマニュアルがあるってことは、先人たちが同じようにつまづき、同じように窓口で揉めた結果だと思うと、ストレスを先に受け入れ乗り越えてくれた先人と、平和主義のマニュアル作成担当さんには感謝で一杯。

2日目。
書類が手元に来たら、次は申請書類づくり。

手続きにおいては、自分自身以外の委任状集めが必須となる。
うちの場合は、父と祖母。
これはマニュアルに沿って作成して署名ハンコもらう。
難なくクリア。
銀行の人が、「皆様まだご存命ですか?」としきりに確認してきたので、ご存命出なかった時の手続きもまた煩雑なのだろう。
91歳のバァちゃんが元気でよかった。

そんで、それをもって法務局へ行こうかな。。。
と思ったときに、少し嫌な予感がしたので、資料を見直し。

そういえば、アタシの現住所が登記した時と違う。

書類上は、①抵当権を設定した私の住所が違う。②そもそも物件の所有者の現住所が違う という2つがあり、これはこれはどうしたものか。
インターネットとはすごいもので、これも良くよく調べたら「登記名義人の住所変更手続き」ってのが可能というのが出てきた。この手続きは、抵当権の抹消手続きと同時にできるって事。前提登記というらしい。ありがたい。
さっそく書類を準備。

しかしだ、ココで判断がつかなかったのが、①抵当権を設定した人の住所を変更するのか、②物件の所有者の住所を変更するのか、はたまた①②両方なのか。
なにしろ1手続きにつき1000円の印紙代がかかるので、最小限で済ませたいところではあるが、必要なものは仕方がないし。。。

こんな時に、本来活用すべきは、法務局の「事前相談」ってやつなんだろう。私は面倒なので、一気に窓口行っちゃいましたが。。。
一応乗せときます。

さてその住所変更。

登記時と現住所のトレースが必要との事で、17年で2度の引越しのあった私は、住民票でスンナリ...。とは行かず。
良くわからないので市役所の窓口行って事情を相談したら、
「それなら附票で大丈夫ですね。」
とあっさり解決。良かった。
ちなみに正しくは「戸籍の附票の写し」を取得というらしい。
お値段は住民票の写しとおなじ300円也。

そんなわけで、必要な書類(銀行から貰ったの+委任状+住所の証明書類)と、実印、そして念の為、全ての申請資料を作成して、いざ法務局へ。
ここまでまだ2日目。

地元の法務局出張所でも受け付けられるということで、近いところへ。
ここは、いつも証明書関係貰う窓口しかいかないので、初めての登記窓口。
この段階で早くも挙動不審w

窓口に行き、窓口番のお兄さんに、
「すみませ~ん、ローン終わったので抵当権外しに来たんですが」
といったら、
「事前相談はしました?」
「いえ、なにも」
「書類はネットか何かで?」
「はい、ネットで、法務局の手引き見ながら」
「…(ふぅ)、そっすか」
という会話からスタート笑

「時々いるけど、結構間違うし、面倒くさいんだよ素人が!」

という心の声が完全に駄々洩れしている(ふぅ)を頂きました汗

そんな、ふぅのお兄さんに、先ずは抵当権外す書類群だけを出すと、
「現住所違うんですね。これだけじゃだめですね」
と早速バッサリ。

「ですよね~、住所変更の手続き必要と思って、コチラも」
と、二の矢で抵当権者の住所変更届を出してみる。

「あ~、あるんスカ。…(ふぅ)ちょっと確認まってくださいね」
と上司の所へ。

「あの、返済終わった人はコレはもう必要ないんで。所有者の住所変更に書き直してきてもらって…」
「あ、じゃあ、こっちでしたかね」
と、三の矢で物件の所有者の住所変更の書類にサッと差し替える!
「あ~、あるんすね。…(ふぅ)そうコレで大丈夫です。じゃぁ、住所変更の分と抵当権外す分で、印紙買ってきてください。」

やった!
ふぅのお兄さんのふぅに耐えながら、見事クリア!!!

その場で印紙買って、貼って、
「あ、割り印、そんなきっちりじゃ無くて、適当でいいっす」
とか言われながら、割り印も押して、無事終了。

「じゃ、これで一応受け付けはしましたけど、OKな訳じゃないんで。内容はこれからちゃんと見て何かあれば連絡しますので、そーゆーことで。何もなければ一週間後に原本お返しするのでまた窓口に、この受付の紙と実印持ってきて下さい」

という、定型の、お見送り言葉を頂きながら、無事届け出終了。

帰りしな、通路脇にあった相談窓口で事前相談と思しき現場をチラ見。
随分とベテランの相談員さんと、年配の相談者の方と。
なかなかジックリと、、、お話しされていて、、、あぁ、事前相談しなくて良かったかもwと思いながら帰路につきましたw

3日目。
1週間後と言われながら、すっかり忘れていて2週間後。
何の音さたもなかったので、無事だったんだろう。
紙と実印をもって、同じ窓口へ。
閉庁5分前に駆け込んだので、ふぅのお兄さんは不在で、その上司と思わしき方が窓口へ。
流れるように「登記完了証」2通と登記書類の原本受取り、受領印押して終了。
実にあっさり。

こうして、私の抵当権外しチャレンジは無事終了しました。
ネットで調べれば、素人でも何とかなるんだな。というのが雑感。
ありがたい世の中です。

そういえば、流れの中で「実印」は使ったけど「印鑑証明」は求められませんでした。抵当権や現住所の手続きは、自分の事への処置なので、証明書類は要らないんですって。多分代理人に頼むときとかは要るのだろうけど。
参考情報です。

ぜひ、皆さんも「ふぅ」に耐えるメンタルをもって窓口へ。

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