9月の満月:プールヴァ・バードラパダ
本日、19:00ごろ、満月を迎えました。
今回の満月のナクシャトラはプールヴァ・バードラパダ。
プールヴァ・バードラパダは水瓶座から魚座にまたがる位置にあります。
今回、満月の時間帯には、月は水瓶座にあります。
※星の配置をサイデリアル方式の計算方法をとっていて、西洋占星術とは月の位置が異なります。
プールヴァ・バードラパダ
プールヴァ・バードラパダには「幸運な前足」とか「葬儀用ベッドの前足」といった意味に訳されます。
死を前に祝福を与えるものという意味が込められています。
シンボル
シンボルは剣、あるいは二つの顔です。
どちらも二面性を表わしています。
剣は一つののものを二つに分けます。また、断ち切る行為は、今の生を断ち切り次の生へと導く行為でもあります。
二つの顔は過去と未来、現世と来世を見ていると言われています。
27ナクシャトラのうちの25番目のナクシャトラ。27ナクシャトラをひとつの旅と考えると、その終わりに近づき、これまで経験してきた世界を終えて次の世界へと向かう準備を促しているようにも思えます。
支配神
アジャイカパダ。一本足の山羊と表現されることもあり、火の竜と表現されることもあります。
その不思議な姿で描かれる神は、神聖な火であるアグニと強いつながりがあります。
アグニの火は浄化の火です。
次の世、次の旅、次のステージに向かうために、今抱えこんでいて、この先持って行く必要のないものを燃やしてしまう必要があるのです。
水星逆行
本日、水星が逆行に入りました。これから10月2日まで続きます。
水星逆行は、コミュニケーションの行き違いや、電子機器の故障、交通手段の支障などが起こりがちとされています。
どれも外に向かって行うような行為と関係しています。
そのため、逆にいうと、この時期は、うち側のことに集中すると良い時期になります。
計画の見直しや中途半端なまま放っておいたことを終わらせるなどに時間を取ってお過ごしください。
ピトリパクシャ
ヴェーダの伝統として、11日にからピトリパクシャという、先祖供養の期間に入ります。
満月以降、月が小さくなっていくにつれて、この世とあの世を隔てる境界線が薄くなり、祖先の霊がこちらの世界に近づくことができます。
この時期には、祭壇をもうけて祈るなど先祖供養が行われます。
祭壇をもうけるなどではなくても、亡くなった家族や友人など大切な人々のことを思い出し、静かに対話する時間をとって過ごすのがよい時期です。
私たちの存在は先に逝った人々の生の上に成り立っていることを、今一度思い出す機会でもあります。
先日、エリザベス女王がお亡くなりになりました。人生のすべてを、与えられた役割、義務を果たすことに注いでこられた、尊敬すべき素晴らしい方だったと思います。
静かに心を寄せて過ごしたいと思います。
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