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チャンドラ模様:満月

本日夜中、日付をまたいだ0:59に満月を迎えます。

インド占星術のチャートでは、月は山羊座にいて、インド式の月の宿を表すナクシャトラはシュラヴァナです。ナクシャトラはインド占星術で天空を27に分割した月の宿。今夜の満月は27宿のひとつ、シュラヴァナという天空の場のエネルギーの影響を受けた月ということになります。

では、シュラヴァナについて解説しますね。

シュラヴァナの意味は「聞くこと」「Listen carefully」。シンボルは耳。

シュラヴァナの表している「聞くこと」はただ聞くということではなく、知識を得るために正しく聞くという意味。そこから学ぶという意味もあります。個人のチャートで月がシュラヴァナにある人は、注意深くよく聞く人であると同時に、良い伝達者とされています。

支配神は宇宙の維持を司るヴィシュヌ神。ちょっと付け加えますと、ヒンドゥー教には3柱となる神様がいらっしゃって、それが、ブラフマー=創造の神、ヴィシュヌ=維持の神、シヴァ=破壊の神です。

ヴィシュヌ神はこの世界の維持を司ると同時にサットヴァ=純粋性を表す神様でもあります。正しく物事を聞き、正しい知識を得るためには、心を澄ませて耳を傾けることが大切。純粋性の神様であるヴィシュヌ神は、私たちが正しく聞くために心を澄ますことができるように力を与えてくれます。

月がシュラヴァナにある満月。月が私たちに送っているメッセージは、もうおわかりですね?
「心を澄ませて、正しく聞くこと」
曇りなき眼でみる、といいますが、今日の満月は、心を研ぎ澄ませ耳を澄ませて聞くことの大切さを私たちに伝えています。

聞くといっても何を聞くのか?ですよね。
耳を使うことばかりでなく、聞くという行為に関することは何でもです。世の中の情報や人との交流、そして、自分自身への問いかけも含まれています。

コロナを発端に世界はかわりつつあります。たくさんの情報が飛び交い、本当に欲しい情報を選ぶのもの大変、情報がたくさんありすぎて何が正しいのかを判断するのも大変です。でも、正しく聞くことを放棄してしまうと、あっという間に情報に飲まれて、やがて自分で判断することができなくなります。なにげなく受け流して聞くのではなく、大事な情報はしっかり聞き、自分で判断することをぜひ実践してみてください。

人との交流でいうと、ご自身の周辺にいる方たちの話に耳を傾けてみましょう。よい情報が飛び込んできたり、誰かの話をきちんと聞いてあげることで新たな信頼関係が生まれたり、まったく新しい関係が生まれることもあるでしょう。

さらに、心の声に耳を傾けること。シュラヴァナが表している「聞くこと」には、深層意識に眠っている自分の声を聞くことも含まれています。普段なかなかそんな時間もとれず、なんとなく蓋をしたままであれば、今晩の満月がよいチャンスです。シュラヴァナの月はあなたがあなたの心にアクセスする後押しをしてくれます。

「心を研ぎ澄ませ耳を澄ませて聞く」
今日の満月、そんなことをちょっと心にとめながら、愛でてみてくださいね。

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