4/28-5/1

ジョー・ホールドマン『ヘミングウェイごっこ』(ハヤカワ文庫 SF)
おもしろかった。劇場版ってかんじだ(?)さいきんはやりだしな、マルチバース。けっきょく帰還兵文学になってしまうのはアメリカ人のかなしき性(さが)というか……。

トマス・H. クック『緋色の記憶』(文春文庫)
おもしろかった。さいごに苦い思いをさせるためだけにこの上なく美しい記憶をこれだけ作り込めるのはド変態だと思う。しかしこの小説ってけっきょく一人称だし、主人公はわざわざさいごにサプライズを持ってくるように語ったのか? なんかウケるな。

カトリオナ・ウォード『ニードレス通りの果ての家』(早川書房)
どうせこんなサスペンスで政治的に正しくない犯人像がお出しされるわけないんだから……とおもってメタに読んでるとほんとに政治的に正しいので拍子抜けしてしまう。『エレノア・オリファントは今日も元気です』はおもしろかったが、あれはこういうテーマをユーモアで書いたからやがて哀しかったのであって、こういうテーマをさいしょからサスペンスやミステリでやられるとどうしても見え透いてしまう。とはいっても読みやすいし、ページをめくるのに飽きるというほどではなくて、まぁ、うーん……

アゲーエフは 1-7 まで。ブルケヴィッツが成績バトルで最終的に勝者の地位を確立して、ドイツとの戦争とかについても倫理的な態度を見せる。