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Life Is Strange2 感想 ネタバレあり

この記事は、Life Is Strange、Life Is Strange: Before the Storm、The Awesome Adventures of Captain Spirit、Life Is Strange 2のネタバレに触れそうです。1と2には明確に触れてます。いいね。やってない人は全部やろう。いいね。セールの時にまとめて買ってください。まとめてやってください。休み休みでいいから。どうせGW外でないでしょ。











所感

LIFE IS STRANGEは2つの魅力があった。

1つ目はその物語の面白さ。単純に話が面白い。2も外伝のBTSもそうだが、エピソードと称して話が5分割されてた。このエピーソド終わりの引きがとても強烈。次のエピソードを早く読みたいが、起こったことが衝撃的過ぎて処理しきれない。質のいい苦しみを与えてくれる。

2つ目はマックスの得た不思議な力。彼女は時を巻き戻す力を持っている。これが、アドベンチャーゲームと抜群のシナジーを誇っていた。選択肢が現れても全ての回答を確認した上で、望んだ回答を選ぶことが出来たのだ。ストレスが少なく、周回もあまり必要がないプレイ感。他にも時を巻き戻す力を利用したギミックが多々あった。


LIFE IS STRANGE2は、1つ目の面白さはそのままに、2つ目の面白さが完全に省かれていた。今回の不思議パワーは念力だ。巻き戻してから安全なルート選択はもうできない。

代わりに、プレイヤーは兄としてサイコキネシスを操る弟の道徳性・倫理観に影響を与え続ける育成ゲームに取り組むこととなる。弟は兄の背中を見るもんで、兄が勝手な行動をしたら弟もわがままに育ち、兄が清いと弟も比較的素直になる。そして、念力との付き合い方も変わってくる。そんな兄弟の物語。

以降は各エピソードを。


エピソード1

旅の始まり。シアトルで幸せに暮らす兄弟があっと言う間に逃亡者に。野宿をしたりドライブインに入ったり。ここで物乞いや盗みが出来るのだが、僕は普通の倫理観を持ち合わせていたので清く過ごした。せっかくだしとクレーンキャッチャーにも連コ。
その後は監禁からのみんな大好きブロディ。ブロディは本当に良い奴。エピソード1の光であり、進むべき道を照らしてくれた。こうして兄は亡き父の故郷メキシコを目指すことにしたのだ。
終盤のスマホを投げ捨てる直前の演出はかなりぐっと来た。

そういや、僕は1で最後に嵐を受け入れた。なので、序盤でいきなりちらりと見えたアルカディア・ベイは廃墟に。天候異常とかは特に起こっていない様子だ。

序盤から本ゲームの問題提起の1つである人種差別がぶっこまれてくる。日本国内では中々接することのない問題だが、ニュースで黒人に対する警官の発砲事件が実際に起こってますからね。フィクションではない。


The Awesome Adventures of Captain Spirit

1.5話に相当する。本編とは別に無料でプレイ可能。2話で登場するクリスのバックグラウンド紹介。
ネグレイト気味の父親と暮らしており、いつも空想の世界を生きるクリス。辛い現実を見ながらも自分の世界で生きていくクリスのたくましさと、もの悲しさが胸にしみる。

これは事前にやっておくべきだな。2話がぐっと良くなる。
それはそれとして、クリスの母親が1の学校に通ってたっぽい?


エピソード2

雪山の廃墟に住み着く兄弟。弟は、少しづつ力の扱い方を学んでいく。
しかし、弟が風邪ひいたので、あきらめて人里へ。向かうは家族を捨てた母親の実家。
敬虔なクリスチャンである母親の実家では、少し躊躇されたものの兄弟をかくまってくれることになった。この隣の家がクリス君の家なんですね。少し前までクリス君を動かしてたので愛着湧きまくり。問題のあった父親も考えを改めたのか、良い方向に向かっている様子。

からのクリスが車にひかれたーーーーーー!!! 大丈夫かーーーーーーー!!!!
そのまま流れでエピソード2が終わったーーーーー! クリスーーーーーー!
お馴染みの貨物車に乗り込むやつーーーーーーーーー!

なかなか衝撃的だった。心がぐちゃぐちゃにされた。ひかれたクリスを弟が助けに行きたがったものの、警察に追われているので逃げていくシーンがかなり辛い。


エピソード3

場所は変わりカルフォルニア。
エピソード2で知り合ったヒッピーと再会し、違法なハッパ農園でバイト中。森の中でテントを張り、訳ありな奴らと奇妙なキャンプ生活だ。

兄はちょっとだけラブロマンス。僕はいつの間にかキャシディルートに進んでいた。一方で弟はちょいワル兄ちゃんのフィンに懐く。甘やかすフィンに伸び伸びと育てられもりもり生意気になる弟。自我が芽生えて反抗期に突入。本当に生意気になり全く可愛くない。

そんな弟の大人になれない強がりがきっかけで、力が暴走する。そして、みんな倒れたままエピソード3が終わる。相変わらず引きが強い。

キャンプの人々は、独特の距離感でいいですね。そんなに関わってこないけど仲がいい。楽しそうだ。こういった人たちって現代のアメリカにもまだいるんかな。


エピソード4

4のスタートは兄が病室で目覚める所から始まる。警察に軟禁状態にされているが、ひょんな事から弟の居場所が発覚したので車を盗んですぐ急行。スピード感がすごい。行動力の化身。途中で理不尽な人種差別や、良い人の施しにも合う。この国には極端な人しかいないのか。
やっと見つけた弟は協会に捕らわれ洗脳されていた。前エピソードの生意気さを思い出してほしい。

弟を助けるために家族を捨てて出奔してた母も加わる。兄と母の関係は最悪だったが、この時にはもうプレイヤーたる俺は倫理観もりもりの選択しか選べなかったので、母とは和解する方向へ。

そこからは住居侵入や放火などの犯罪をいくつも決めて弟を救出。弟が見てないなら何やってもいいんだ。

エピソード3でちょっと良く分からなかったジェイコブが色々かましてきますね。幸せに生きてほしい。


エピソード5

序盤は変わり者の集落アウェイのあれこれ。母、ゲイのカップル、芸術家、そしてそして、あのデイビッドが登場する。アウェイでの日常は穏やかだった。このゲームで一番平和な所かもしれない。

しかし、警察が迫っているとの情報が入り、メキシコへ向けて出発するのだが……。

後半は、各NPCがごりごり意見をぶつけてくる。自由に生きなさいという母親、法に従えば逃げずに済むぞというデイビッドや警察。何が正しかったかは置いといて、最後の選択は自首を選択した。直前の会話の流れ的に自首が自然だったので。

エピソード5はデイビットを介しての1との邂逅ですね。僕はアルカディア・ベイを滅ぼしてたので、クロエが生存している。そのせいか、クロエとマックスの写真やジェファソンに地下室に軟禁されてたせいでトルネードを回避していたビクトリア・チェイスの手紙が読める。というか、デイビットもビクトリアを助けに地下室にいたので助かったようだ。ジョイスは助からなかったようで、ツーホエールズのメニューを額に入れて飾ってるのが切ない。
クロエとは和解したようで、ちょいちょい電話したり会ったりしている様子。BTSからずっーーーと喧嘩してたので、和解してほんとよかった。


エンディング

大まかに4種あるようで、うち2種は自分のデータで見ました。残りは動画で確認。

贖罪は、ちょっと難しい。自首から15年後に兄が出所。その後、エピソード1の場所で兄弟でキャンプ。兄には何か思うところがあり途中で情緒が怪しくなる。最後には兄弟が別々の方向へ車を走らせるなど、関係は元通りにはならなかったような演出もある。行いは正しかったが、切ない。

離別は、1番好きかもしれない。兄弟で国境を越えようと警官に突撃するも、最後に弟だけアメリカ側で飛び降りる。そこから弟は母方の実家で生活。そして数年後、兄からメキシコの写真を受け取るというもの。弟の自由が少し失われているような描写もあるが、対照的に兄が弟やアメリカなどのしがらみから解き放たれたようで少しだけ後ろ向きな爽やかさを感じる。庭の木に彫った兄弟狼の絵がまた切ない。

一匹狼は、とても辛い。兄が自首しようとするが、弟は国境を越えようと警官に突っ込む。なんとか警官を蹴散らしメキシコに着いたものの、兄は銃撃で既に死んでた。それから数年。おそらく念力で裏社会を乗りこなしてきたのだろうか。金髪にタトゥーと変わり切った姿の弟があった。しかし、砂浜でスケッチをし、兄の墓を参るという健気な姿も。これはこれで切ない。

兄弟狼は、もしかしたら物語的には1番幸せなのかもしれない。全てのエンディングで唯一2人が別れずに過ごしている。裏社会にも通じつつ車整備の仕事を始めた兄弟が、地元のマフィアをいなして、家の裏のビーチで酒を飲みかわすというもの。うん。これがやはり1番いい気がするなぁ。


まとめ

全体を通しては前作と異なり州を跨いだ移動が多数発生するので、景色や町の風景は見飽きない。
その一方でNPCとはほぼ一期一会である。いい人・悪い人がどんどん目の前を通り過ぎていく。彼らの生き様や言動に思想を動かされながらも進んでいくのだ。
序盤で携帯もなくなるので、NPCからのメッセージがないのは少し寂しい。

大枠には逃亡劇中に強固になっていく兄弟の絆がメインだろう。副題として倫理観や罪との向き合い方のようなものがあり、添えられる程度に人種差別やLGBTなどの話が出てくる。
なので非常に暗くなりがちなのだが、物語は変わらず面白い。1と比べるとやや霞むが、それでも続編としてでなく、1つの作品として十分に楽しめる。



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