†新幕最強†が選ぶ、アマプラで観れるおすすめ映画5選(2022年上半期)

 皆様こんにちは、あかさきと申します。
 最近は友人と週2-3回くらいの頻度でアマプラのウォッチパーティー機能を使って映画を観ているので、せっかくなのでおすすめ映画をまとめようと思います。
 私が2022年上半期に観た、というだけで、上映時期や配信開始時期はまちまちですのでそこはご容赦を。また、作品によってはプライム配信が終了しているかもしれませんのでそこもご了承ください。
 それでは早速いきましょう。

帝一の國

日本一の名門・海帝高校。ここでトップ=生徒会長をつとめたものには、将来の内閣入りが確約されている。4月、新学期。大きな野心を持つ男が首席入学を果たす。新1年生・赤場帝一。彼の夢は「総理大臣になって、自分の国を作る」こと。2年後の生徒会長の座を狙って、誰よりも早く動き始める帝一。生徒会長になるためには、1年生の時にどう動くかが鍵となる。決してルートを見誤ってはならない。ライバルは、全国屈指の頭脳を持つ800人の超エリート高校生たち…ヤツらを蹴落として、勝ち残るためにはどうする!?野望への第一歩を踏み出した帝一を待ち受けていたのは、想像を超える罠と試練!いま、命がけの「生徒会選挙」が幕を開ける!!(C)2017フジテレビジョン 集英社 東宝 (C)古屋兎丸/集英社

 
 海帝高校を舞台にした、政治エンターテインメント作品。「政治エンターテインメントってなんやねん」と思う方、観ればわかります。作品ジャンルはおそらくコメディに該当するかとは思いますが、ちゃんと政治的なやり取りとかもやってくれます。
 この作品の一番のおすすめポイントは、なんといってもそのテンポの良さ。「え、もう二時間終わったの!?」と視聴後に思うほど、展開のテンポが良いです。テンポがいい、というのは、ともすれば「内容が詰め込まれすぎなのではないか」「観客を置いて映画だけ先々行ってしまうのではないか」という不安があるようなうたい文句にも感じますが、この作品ではその心配は不要です。なぜなら、帝一の國の中のテンポの良さは、コメディ要素によるところも大きく、まじめにやっている政治パートとの緩急によるものだからです。この手の政治ものでよくありがちなのが、「とにかくおじさんたちがなんか小難しい話を永遠としていて、結局話がよくわからない」というものかと思います。しかし、この作品では、小難しい部分は極力排し、あるいはコメディチックにわかりやすく説明してくれるため、観ていて全く飽きが来ません。政治ものなのにわかりやすく、それでいて観ていてもコメディが多いから飽きない、なのに政治パートもちゃんと駆け引きやらなんやらがあり面白い、というのが、この作品の一番の魅力です。様々な漫画の実写映画を観ましたが、これは原作の良さをしっかり残しつつ絵を面白く観せることに成功した傑作かと思います。

祈りの幕が下りる時

東京都葛飾区小菅のアパートで女性の絞殺死体が発見される。被害者は滋賀県在住の押谷道子。殺害現場となったアパートの住人・越川睦夫も行方不明になっていた。やがて捜査線上に浮かびあがる美しき舞台演出家・浅居博美(松嶋菜々子)。しかし彼女には確かなアリバイがあり、捜査は進展しない。松宮脩平(溝端淳平)は捜査を進めるうちに、現場の遺留品に日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれていることを発見する。その事実を知った加賀恭一郎(阿部寛)は激しく動揺する。それは失踪した加賀の母に繋がっていた--。加賀恭一郎“最大の謎”がついに明らかに。(C) 2018 映画「祈りの幕が下りる時」製作委員会

 東野圭吾作品が原作。つまり推理小説。ジャンル的にはまあサスペンスといって差し支えないですかね。
 主人公の加賀恭一郎が、結構過去に本人も知らない謎のバックボーンがありながら、謎多き殺人事件の捜査を進めていくうちに、的な形です。
 東野圭吾作品は原作がべらぼうに面白いものが多く、かつ気合が入った映画化が多いので、どれもかなり面白いのですが、この作品で特筆する部分としては、主人公役を演じた阿部寛さんと、容疑者の一人を演じた松嶋菜々子さんの演技が本当に素晴らしい点です。もともとの原作が「あー、なるほど」という展開になっているのですが、彼ら彼女らをはじめとする俳優陣の素晴らしい演技のおかげで、登場人物の感情が手に取るように感じられる臨場感があり、作品そのものに没頭しやすかった、というのがとてもよかったですね。話自体も、一つの事件を追っていくとさらに深みにはまっていって、最後にしっかりとほどける、という点はサスペンスとして十分に楽しめたので、なんかミステリ・サスペンス観たいな、という人にはお勧めです。

ラストサムライ

明治維新後の日本、押し寄せる近代化の波の中、勝元はサムライの時代の終わりを察知していた。しかし勝元は戦わずして去るつもりはなかった。日本初の近代的軍隊を訓練する教官としてオールグレンを雇った時、二人の戦士の運命がひとつに重なる。 Eirin Approved (C) 2003 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
 

 いわずと知れた名作。とはいえ観たことがなかったので観てみましたが、なぜこの映画が名作と呼ばれるかがまざまざと突き付けられた気がしました。
 話としては、近代化進む日本を舞台に、トム・クルーズ演じるネイサン・オールグレンが、日本の軍隊を育成するために来日した際に、なんやかんやあって侍の生き残りとふれあい、武士道を学んでいく話。
 ふんだんな予算と綿密な調査により、日本の武士道がどのようなものかを生き生きと、かつ生々しく描いているのがとにかく印象的な作品。そもそもの時代劇ものとしてのクオリティがとにかく高い。そして、オールグレンが侍と触れ合う過程での言語や価値観の雪解けの様子が、日本語と英語が入り混じりながら繰り広げられていて非常に観やすく、かつ臨場感があった。
 そして、最後のラストの戦いのシーンとオチが、極めて「この作品らしい」綺麗な終わり方で、起承転結すべてがまとまっており息が詰まるような作品となっております。
 「日本人はこんなんじゃない!」「なんでニンジャがこんな感じで出てくるんだ!」などの声がありつつも、そこも含めてハリウッドが本気で作った日本が舞台の映画なんだな、と思いました。上映時間が少し長めですが、オールグレンの変化を描くにはこれくらいの時間は必要ですし、間延びしたりしたシーンなどもなく観れたので、腰を据えてゆっくり観てみてください。


素晴らしきかな、人生

ニューヨークの広告代理店で成功を収めていたハワード。しかし彼は最愛の人を失い、深い喪失感に見舞われ、プライベートも仕事もやる気なし。会社も危ない。同僚たちもそんなハワードと会社を心配していた。そんなある日、人生ドン底のハワードの前に3人の奇妙な舞台俳優が突然現れた。不可思議な言動をハワードに投げかける年代も性別も異なる3人。しかし、その出会いによってハワードに徐々に変化が…。※本編終了後特典映像あり Rating G (C) 2016 Warner Bros. Entertainment Inc., Village Roadshow Films North America Inc. and RatPac-Dune Entertainment LLC. 

 邦題が似ている「素晴らしき哉、人生」および同名の日本のテレビドラマとは全く関係ない作品です。邦題は減点ポイントですかね。 
 広告代理店で成功を収めた主人公がアクシデントにより失意に落ちるが、それを元気づけるために周りがなんやかんやした結果なんやかんやするハートフルな話。
 この作品で最も私が感心した点がお話の構成。特に、冒頭15分の演出が、本当に情報として過不足がなく、ここまで完璧な導入を観たことがない、と思いました。あらすじとか全く知らなくても、主人公とその周りがどういう過去があって、どういう今の立ち位置であるのか、が、キャラクターたちの会話と描写演出だけですべてわかるので、あー、すげーきれいだなーと思いました。
 話の構成としても、「死」という一つの大きなテーマから様々な側面での素敵なセリフがキャラから飛び交います。特におばあちゃんの演技がとても好き。チャーミング。
 結構ご都合主義的な部分があったり、ウィル・スミスが結構ずっとうじうじしているので、そういうのが苦手な方にはあまり向かないかもしれませんが、フィクション作品としては綺麗にまとまっているので、機会があればぜひ観ていただければと思います。
 


イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密

第二次世界大戦時、ドイツ軍が誇った世界最強の暗号<エニグマ>。世界の運命は、解読不可能と言われた暗号に挑んだ、一人の天才数学者アラン・チューリングに託された。英国政府が50年以上隠し続けた、一人の天才の真実の物語。時代に翻弄された男の秘密と数奇な人生とは――?!(C)2014 BBP IMITATION, LLC

 

 最後に紹介するのは第二次世界大戦を舞台にした映画。主人公の数学者アラン・チューリングが、ドイツが誇る暗号エニグマと戦う話。戦う、といいつつも、最初から仲間と協力して強大な敵を打ち倒す、みたいな話ではなく、チューリング本人が曲者で、なかなか周囲と溶け込めない様子が描かれるところからスタートします。
 この作品の魅力は、作品全体を通して漂っている緊張感です。主人公は天才であるが故に、普通の人とは少しずれたコミュニケーションを行ってしまったり、やたらに神経質だったりして周囲から孤立していきます。それでも、一人でひたすらにどうやってエニグマを攻略するのか、というのを頑張っていく、そのちぐはぐな形が、作品全体の緊張感となって表れてきています。戦争がテーマの映画は、やはり時代背景河緊張感を伴っている作品が多いのですが、ドンパチを伴って死が語られるような作品が多い中で、この映画は戦争の戦闘シーンのような派手さがない代わりに、静かに、かたずをのんで見守るような、そんな映画となっています。


 ということで、上半期に観たおすすめ映画でした。
 下半期もいろいろな映画を観ていきたいと思います。

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