「お笑いライブに出ている=芸人」ではない

「カフカと知恵の輪」という男女コンビの小保内さんという方が、Twitterで舞台上でのセクハラに一石を投じたのは記憶に新しい。
これに対して僕が一番最初に思ったのはウケていないくだりを続けるなよってことだ。
ウケていて気持ちよくなって続けていたのならまだしも、
ウケないくだり、ましてやエロいじりを続けてしまえばそれはもうセクハラでしかないだろ。
自分が楽しくてもウケていないくだりはすぐ捨てる勇気も必要だ。

そしてそもそも舞台上でのセクハラはウケていればいいのかという話になってくるが、僕は企業に準社員として勤めながらお笑いをやっている身だ。
企業でのセクハラ研修を受けると、芸人の世界の女芸人やスタッフに対する言動にドキッとしてしまうことがある。
これは僕が一般社会と芸人の世界の切り分けがうまく出来ていないことでドキッとしてしまうことがあるだけなので、芸人は何も悪くない。
ただしライブへ来てくださるお客様は、こちら側の世界ではなく一般社会の方なので一般社会のハラスメントに対する目が厳しくなっているなっている以上、舞台上での言動も配慮が必要になってきたのだろうか。

そして僕が最近よく思うのは「お笑いライブに出ている人=芸人」ではないんだなということだ。
仙台のお笑いライブは基本誰でも出られるし、東京や大阪にもフリーエントリーのライブが多くあるのは知っている。
お笑いライブに出ているからといってみんなが同じモチベーションで舞台に立っているとは限らない。
仙台のイギナリJr.オープンTVにも高校生、大学生、これかライダーなど様々な職業の方に参加していただいている。
僕は僕が関わったくだりでお客様が笑ってくれれば嬉しい。
それが容姿を揶揄するするようなものでもお客様が笑ってくれればそれでいい。
だから、僕も初めて出演する方には「自分が関わって起きた笑い」を体験してもらいたくて、
その芸人のお客様と共感できる部分を探して余計にツッコんだり、いじったりする時がある。
でもそれは、「同じ場にいる人間は同じ考えである」という間違った思考なのかもしれない。
同じ舞台に立っているからといって、お客様が笑えばなんでもいいわけではない人間もいるだろうし、自分がとりたい種類の笑いしかとりたくない人間もいるだろう。
その辺りにも配慮する必要があるのかもしれないけど、お客様が笑ってくれることは不正解ではないとも思っている。

同じ舞台に立っている方に「これやから芸人は嫌や、全員死ね」と言われないようには配慮しつつ、これからもお客様を楽しませていければいいな。小松菜。

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