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「自分を好きになろう」はいらない

自分を変えたい
新しい自分になりたい
と、ガラリと別人になろうとしていた時期がありました。

コーチという、いわゆる相談業、対人支援業をしていますが、同じように考えている方がたくさんいらっしゃるように感じます。

自分を変えたいと思ったとき、てっとり早くできることが自己啓発本を読むことではないでしょうか。

本

私は小学生の頃から自己啓発本を読みあさっていました。
かなり処分したので、いったい何冊読んだのか分かりませんが、15年ぐらい前に1度売りに行ったときには段ボール箱3箱はありました。
その後5年ぐらいして再び売りに行ったら同じぐらいあって、自分でもひっくり返りそうになりました。


本に書かれていることはたいてい

「自分を好きになりましょう」じゃないかと思います。
表現方法はいろいろあるにしても。


そうか、自分を好きになるためにはあれも、これも、ちゃんとできるようにならなくちゃ、と「理想の自分」と「今の自分」のギャップを埋めるアレコレを書きだし、理想にたどり着けるようにがんばっていた時期もあります。

私の場合、目標の上位にくるのはたいてい

上品になっている
料理が上手になっている

それで、料理教室に通った時期もありましたが、そもそも向いていないのかちっとも上達しませんでした。

それでますます「自分はダメだ」と、好きになるどころか嫌いになっていきました。

好き イイネ


さて、自分を好きになるにはどうしたらいいのでしょうか。

自分を好きになろうと言われて好きになれたら、誰も困ってないんじゃないかと思います。

そもそも「自分を好きになろうよ!そうじゃないと・・・」という風潮が怖いな、と個人的には思っています。

自分を好きになりましょう
と言われて
好きになれなければ
ますます
「私はダメなんだ」と感じてしまいます。
そして
ますます自分を嫌いになっていくでしょう。


エンドレスループです。

そんなループにはまるぐらいなら

自分を好きじゃなくてもいい

思い切って好きにならない選択をすることもアリなんだと思います。

自己啓発本を読んでも
コーチになっても
私は自分を好きではありません。
誤解のないように書いておきますが、これらを否定しているわけではありません。自己啓発本もコーチングも私を救ってくれた素晴らしいアイテムです。

でもあえて、言います。

好きになれなくたっていい
自分を好きになろう!に苦しむぐらいなら、嫌いなままでけっこう。


好きじゃない事でよかったこともたくさんあります。


自分を好きになれない人は他人を好きになれるわけがない。
自分を大事にできない人が他人を大事にできるわけがない。

などということも聞きます。
それもどうなのかなーと思っています


自分を好きになれないのは苦しいものです。

その苦しみを知っているということは、他人の苦しみを十分に理解できる、という素晴らしいリソースだ、と私は思います。

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