トータスクラブカップミドルの演出システムを作ったということ。でも動かなかった(泣)

とある日の議事録に上がったのは、

「スマホでスコアが見たい」

というもの。


実行委員長の陰謀もといお誘いにより、計センパートへ内定していた僕は、実行委員長の

「あかりさん(実名)なら、作れるよね?」

という笑顔のオネダリに答えるしかなかった。


と言いつつ、実は満更でもなく、むしろ願ったり叶ったりで…。

梅雨前に結成した僕を含めた2人の小さな開発チームは、その後カスタマーである実行委員長率いた運営者軍団から色々とオネダリをされることになる。


そもそも、開発チームは

経営学部1年の僕院試を控えた理系大学生

という異色のタッグ。


もう1人の方には、バックエンドのスコアを算出する計算部分を作って貰い、

それ以外のバックエンドとフロントエンドを僕が実装した。


当初の要望は

「リアルタイムでスコアが変動する感じのやつ。あとアニメーションが欲しい」

というもので、まぁここまで作るのにも一苦労したのだが、

それ以上に僕を悩ませることになったのは…

「次から次へと来る仕様変更とデザイン変更のオネダリ」


完成版には無いが、β版には「順位確定した選手を画面上部にニュースとして流す」という機能があった。


だが、この機能は

「速すぎて見えないwww」

「いらなくね?」

という、あっさりとした言葉によって、削除を余儀なくされた。


別にどうも思っていないが詳細を知りたい人のために仕方なく語ることにする。

この機能はデータ処理部分を全面的に見直し、仕様変更を重ねた挙句、3日をかけて作り上げたものなのだが、

「なるほどエンジニアとはこういうものなのか」というとても貴重な社会経験を得ることが出来た。


でも、おかげで新たなロジックを構築することになり、他の方法で同じ結果を齎す「迂回ルート」の作成を学んだ。

結果的に僕のプログラミング技術は向上し、実行委員長の要望はそのまま実現され、つまりはwin-winである。



これだけ頑張ったのだから、開発料を踏んだくれると思った人もいるだろう。


キチンと、0円頂きました。

(そもそも動かなかったのに貰えるわけないし、動いても貰うつもりは無かった)



だけど、結果的に僕は満足している。

確かにこれは「仕事」ではあるが、結果的に僕の知らない技術を知るきっかけになったし、エンジニアという職種を少しばかり知れた気がする。


「やらなきゃ分からない仕事がある」

この言葉は間違っていないんだな。




結果的には、スタート1時間後にスコアが更新されず、緊急メンテナンス。

表彰式が終わったジャストタイミング…およそ16時ごろに復旧した。


原因は、データベースのチーム名に「謎のタブスペース」が入っていたことだった。

その上に「新人ポイント」という厄介な演出構造が、しっかりと構築されていなかった。



原因が分かった時、復旧した時。

初歩的で簡単で重要視していなかった自分が情けなくて、泣きかけてしまったのは内緒だ。





最後に補足しておくが、実行委員長もとい運営チームは全く悪くない。

表現の仕方で対象を悪く見せる、非常に悪質な例の一つである。

やらなきゃ分からない仕事がある