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はじめましてのごあいさつ。

はじめまして。わたしたちのとしょかん 司書、はぎのです。

この夏、としょかんを開きます。
名前を「わたしたちのとしょかん」といいます。

でも、最初は、「わたしのとしょかん」かもしれません。
まずはじめは、わたしをつくってくれた本や、寄り添ってくれた本、あたらしい世界を開いてくれた本など、わたしが少しだけ先に出会ったけれど、他の誰かにもつながってほしい本たちを、並べたいと思います。

雨がしとしと降り、すべてをきれいに流してくれそうな風が吹いた日。
家からたくさんの本をとしょかんに持っていって、としょかんのカウンターになる本棚に、並べてみました。
まんなかを、わたしの根っこの本棚にして、ここは本についての本棚、ここは科学と思想の本棚、ここは芸術の本棚、ここは暮らしの本棚…と並べる。
最初は杓子定規なジャンル分けで並べていたのだけど、次第に本たちが、つながりあって、
「わたしのとなりには、その本をおいてほしい。」
「わたしはあの本の隣にいたい。」
という声が聞こえてくれるようで、その声に耳をすませながら、並べていく感覚が楽しくて。
そして、それぞれの本棚同士が、どことなく、わたしという存在でつながっている気がしてきました。
大切にしてきた考え方、切なく優しい思い出、ずっと背中を追いかけている人たち。
わたしの中でぼーっと静かに深く輝く、わたしをてらしてくれる、あかり。
そのあかりが目に見える、手に触れられる形になったものが、ここにいる本たちのように、思います。

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としょかんを開く場所は、あかりのありか、といいます。

すべての人のまんなかには、そのひとにしかない、あかりがあると、思っています。
わたしにも、あなたにも。
気づいていなくても、必ず。
ひとりひとり、そのひとにしかないあかりを持っていて、そのあかりを夜空の星のようにつなげてみたら。
わたしはわたしたちになり、わたしたちのあかりは、太陽のように強く、月のように優しく、木漏れ日のようにきらきらと、また新しいあかりになる。
そのあかりが、わたしたちを、わたしたちが生きる世界をてらしてくれますように。
そんな願いをこめて、としょかんをつくります。

みんなのあかりがあつまった、わたしたちのとしょかん。
いっしょにつくってくれる仲間をまっています。

わたしたちのとしょかん 司書 はぎの

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