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「Crying Tiki」涙を流す神様のキャンドル~ヴィンテージキャンドルの世界③

以前の記事「どこかに いってしまった キャンドル」を書いたのは2022年のことでした。
その後 進展があり、私がついに出会えたキャンドルを 2回に渡ってご紹介しています。

前回ご紹介した「mallard drake」(アヒル)と共に アメリカからやってきたのは、
ハワイのAloha Candle Companyの「Crying TIKI」(涙を流すティキ)です。

私が探していたのは、1960年代後半~70年代にハワイのお土産品としても有名だったという「クライング・ティキ」ですが、
いろいろ調べても なかなか記述すら見当たらず、海外のサイトでやっと見つけてもSOLD OUTになっていたりで、手に入れるのに思ったより時間がかかりました。
持っている人達が、涙を流すところが見たくて火を灯してしまったため、未使用で現存する商品が少ないのかもしれませんね。

さて、調べてみると「Tiki(ティキ)」というのは
石像や木彫りなどの神様の像のことだそうです。
ハワイには四大神というのがあり、その神様を型どった工芸品なども多く作られてきたようです。
四大神はそれぞれ姿形や意味が異なるので、ティキのキャンドルにも様々なデザインがあるようです。

Aloha Candle Companyの
Crying TIKI

「Crying(=涙を流す)」というのはどういうことかというと、
このキャンドルに火を灯し、あるところまで燃えていくと、ちょうど神様の目の部分から
まるで涙を流しているかのように ロウが流れ落ちるのです。

「涙を流す」ように設計して作られたキャンドルは、もちろん現在もいろいろあります。
スカル(髑髏)が涙を流すデザインなど、ちょっと不気味なイメージのものが多い印象ですね。

1960~70年代当時、「灯すと涙を流す神様のキャンドル」は、話題になったことでしょう。
火を灯さない状態では、民芸品の木彫のような、雰囲気のある佇まい(ちょっとモアイ像にも似ているかも…?)。
しかも、神様が「涙を流す」というのは神秘的です。お土産品として人気があったのも頷けます。
「本当に涙を流すかな?」とドキドキしながらキャンドルを囲む人々の様子も目に浮かびますね。

私は、ハワイに行ったことがありませんので、現地の様子が分かりません。
今は、ハワイでキャンドルといっても、
ココナッツのキャンドルやハワイらしい花のキャンドル、アロマキャンドルなどが主流かもしれません。
もしかしたら、ティキのキャンドルが今も作られているかもしれませんが、「涙を流す」タイプなのかどうか気になります。

つづく

( 2024年3月19日 )

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