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ワッチャプリマジ! 第44話「みるきぃどり~む♡めしあがれ(ぺこり)」感想・考察

今回はみるきのヘブンズコーデ覚醒回。
みるきと祈瑠、主人公になれない2人がを通して描かれるものについて見ていきます。

世界一かわいいみるき

振り返り

今回はみるきはルークスに「黒髪にしないとヘブンズコーデをあげない」と言われ、プリマジを守るために黒髪に戻すことと自分の気持ちを天秤にかけて葛藤する様子が描かれました。
本来、みるきはみるきの信じるカワイイを何より大切にする強い信念があります。
しかし、プリマジの存続を天秤にかけられてしまっては、打算的で勝てるところで勝負をするスタイルも相まって信念を貫く心が揺らいでしまったのでした。

れもんはルークスに猛反発をして、「みるき殿はピンク髪こそ至高!!」と言いますが、これも自分の理想を相手に押し付けてしまっている点はルークスと同じなのがなんとも皮肉です。(実際は、ルークスに対する批判の意味合いが強くみるきを縛りたいわけではないと思われる。)

今回、そんなみるきの救いになったのがまつり。
なりたい自分になるために頑張るのはカッコイイことだと教えてくれたのはみるきだと言うまつり。
みるきのカワイイへの信念が、まつりを通してみるきに帰ってくるという形でみるきを救ってくれました。

みるきの一番大好きなみるきでやる世界一カワイイプリマジ。
重要なのはピンク髪でも黒髪でもモヒカンでもなく、自分がどんな自分で居たいか。
自分の好きな自分でやるプリマジが、自分の心がワチャワチャするプリマジがなによりも自分の魅力を表現してくれる。
そんなみるきを認め、ルークスはヘブンズコーデを与えてくれました。

みるきの世界

あなたは誰?甘瓜みるき。
あなたを見てるのは誰?世界中。
あなたはどこを見てる?世界。
世界一カワイイステージマジでいくお。

いつもの口上ですが、今回少し見え方が変わりました。

まつりとみるきの会話にあったように、お互い相手の良いところは素直に見れるのに、自分の良いところというのはなかなか見えません。
だからこそ、自分を客観的に見ることのできる鏡が自分を見るために大切なわけです。他人は自分を映す鏡であると言われるように、みるきの持つ鏡も他者(応援してくれるファン)を表しているように感じました。

鏡映しの世界は、単にみるきだけの世界というわけではなく、みるきと応援してくれるファンと2人だけの世界。
みるきの見る世界はファンという鏡を通してみるみるき自身。
みるきのファンであるまつりの姿を見て自分自身の魅力に気づかされたように、みるきはファンと向き合うことでみるき自身と向き合っているのです。

みんなの想いに応えることと自分の想いを大切にすることが描かれた回ですが、みるきの選んだ自分の好きを大切にするという答えも決して独善的なものではなく、あくまでファンと向き合った上での答えです。
みんなの想いに自分の想いを大切にすることで応える
という少し回りくどいですが、自分の想いを大切にすることが結果的にみんなの奥底にある想いに応えることにつながる。といった結末だったように感じました。

黒髪のファン

今回のみるきのステージでは、みるき回に毎回登場しているみるきのファンの髪が黒髪になっていました。

みるきのファンは、みるきに憧れて髪を染めてたと思われるので髪色を地の色に戻したといった方がいいかも知れません。

最初はみるきと同じように黒髪にコンプレックスを持って髪を染めていたのでしょう。
しかし、みるきの自分の思うカワイイを貫く信念を見て、みるきの持つ誰もが(不揃い野菜も)みなカワイイという信念に触れて、みるきと同じように黒髪の自分も悪くないと思えたのではないでしょうか。

黒髪モブ時代のみるきも愛してくれるファンたちは、みるきの貫くカワイイの信念である誰もが(不揃い野菜も)みなカワイイという信念を反映した鏡なのです。

まつりがみるきを見てなりたい自分でいることがカッコイイと思えたように、みるきの自分のカワイイを貫く信念はみるきを映す鏡のようにファンたちに届いていたのではないかと思いました。

祈瑠の才能

今回、みるきと対比して描かれるキャラが祈瑠です。
みるきと祈瑠はどちらも主人公になれないというコンプレックスを抱えた存在として描かれます。

みるきはルークスに求められるみるきになるのではなく、みるき自身が一番カワイイと思うみるきであることを選びました。
一方、祈瑠はしつこく迫ってくる橙真に対して、口では文句を言いつつも橙真の望みにしたがってしまいます。
想いを話して欲しいと言えば話してしまうし、ノックをされれば話すことはなくても扉を開けてしまい、プリマジを見に来て欲しいと言われれば文句は言いながらも素直に来てくれます。(たぶん、にゃんこ飴も食べてる)
みるきと違い祈瑠は何か確固たる信念があるというよりは、むしろ、自分というものがあまりなく相手の求める姿に自分を合わせているように見えます。

そんな祈瑠にも過去にプリマジスタになりたかったという能動的な夢があったことは意外でした。
しかし、その夢も阿智彦から「お前は主役にはなれない」と言われたことで諦めてしまいました。
確かに、相手の求められる自分で居ようとする祈瑠は主役気質ではないので、この指摘も至極当然です。

しかし、相手の求められると応えようとしてしまうといのは、ある意味では素晴らしい才能なのではないでしょうか。
求められたことに応えるというのは主役にはなれなくても、裏方として支えるには素晴らしい力です。(現在の社長秘書のようなポジションも正に求められることに応えることが大切な仕事です)

主役になれない自分、居場所がないと思っている自分に上手に向き合うことができたなら、祈瑠は大きく羽ばたくことができるのではないでしょうか。

今後の橙真やひゅーいとの関係、阿智彦との関係にも目が離せません。

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