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恋文

薄明かりの中、文を書く。
人に宛てた手紙なのだけれども、本当は、自分の恋心をなぐさめるために書いている。
きっと10年経ったら忘れてしまう。

夜中に書き始めた手紙は、明け方になってやっと書き終わる。
封筒に入りきらない。
仕方なく、レターパックで送ることになった。

レターパックの恋文。
あの人は、なんて思うだろう。

わたしは立ち上がった。
眠い。

3月3日の午前3時33分に、ポストに恋文を投函する。
恋のおまじない。

きっと返事はこない。
それでもいい。
ただ、書きたかった。
わたしの恋心。

帰り道、猫が目の前を通っていった。

きっと、今日は晴れ。

チャリーン♪ しあわせに、なーあれ(о´∀`о)