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名建築で昼食を -ビヤホールライオン銀座七丁目店-

『名建築で昼食を』三回目の「ビヤホールライオン銀座七丁目」

内装をトレースするの大変だったし、うまくいっていないところがたくさんありますが、CADで絵を描くいい練習になっていると思います。

銀座の7丁目にあるビアホールライオンは1934年に建てられ、現存する最古のビアホール。設計は菅原栄蔵氏。

聞イタコトガナイ設計者Σ(゚д゚lll)ガーン

番組でも紹介されていましたが、先代の新橋演舞場(竣工は1925年、解体は1979年)解体を手掛けた方と言われましても、それも年代的にも地理的になじみが薄くてピンときません。

知らないことがあるって幸せだなぁ~とサクッと思って調べてみました。

菅原栄蔵氏の作品

菅原栄蔵氏の設計した新橋演舞場の画像はこちらの記事でご覧いただけます。


現存する建築としては駒澤大学旧図書館耕雲館があります。東京大震災後に建てられたので、耐震性を考えて鉄骨鉄筋コンクリート造で「折板構造」という独特な形のデザインです。 1999年に東京都選定歴史的建造物に選定されています。


銀座ライオンビヤホール 

1934年(昭和9年)竣工

1978年(昭和53年)に全面改装されていますが、内装や6階のクラシックホールは当時の面影を残しています。

印象的なガラスモザイク画は「豊穣と収穫」をテーマに菅原栄蔵氏が原画を描いています。ガラスモザイクの数は46,000くらいで、色数は260色くらいと言われています。

構図としては右側に古代ギリシャの衣服で、左側が当時のスタイルを描いています。麦を持っている女性の上にあるのが当時のエビスビール工場と言われているそうです。

天井は元々は白っぽいでしたが、86年歴史を感じる色になっています。

白い照明はビールの泡をイメージしていて、色付きのものはブドウをイメージしています。しかし、この照明をつくれる職人さんはいなくて、壊れても復元できないそうです。

いろいろと建物の記事を読んでいると復元できない物が多くて、過去の職人さんたちの技術力の高さを想像すると悶絶しそうになります。


柱の緑は麦の穂を、茶色の壁は大地をイメージしていています。床のタイルも当時のまま変わらないそうです。

こういうタイルが過ごしてきた歴史をリアルに感じるために銀座でビールを飲みたいですね。

ビルの6階にあるクラシックホールの歪んでいるステンドグラスは第二次世界大戦の時の爆風によるものと聞くと、その時に残った建物は頑丈で強い生命力があったのだと思います。二度と悲しい戦争を起こさないためにも、そういった記憶をとどめている建物は残って欲しいと思います。

本気でビールが飲みたくなってきました。




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