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名建築で昼食を -自由学園明日館-


『名建築で昼食を』二回目の「自由学園明日館」をTverで視聴しました。アイキャッチの画像はGoogle Mapを見ながらぼんやり描いてみました。誤魔化しがけっこうあります。目見当のものなので、いろいろとご容赦くださいませ。


二回目は池袋にあるフランク・ロイド・ライトの「自由学園明日館(みょうにちかん」。


ここは東京に住んでいた頃に一度見学したことがあります。2002年のことだったと思います。その時のぼんやりとした画像と共に内容と感想を書いていきたいと思います。

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千明さんが路地などをカメラを持って散策していると職務質問されるというところで笑ってしまいました。ひとりで街歩きをしている人あるあるな話です。私はまだ、これ系の職務質問は受けたことがありませんが、通り過ぎる人に不審な視線を向けられることがたまにあります。

番組での千明さんの解説はこちら。

元々は女学校として1921年に建てられた。設計したのは帝国ホテルを始め数々の名建築を残したアメリカの建築家フランク・ロイド・ライトとその弟子の遠藤新。

ガイドの方の説明はこちら。

1921年(大正10年)に羽仁もと子・吉一夫妻の依頼でできた建物です。当時、女学校、中学生くらいの女の子のために開いたのですが、その当時、帝国ホテルの設計で来日していたフランク・ロイド・ライトに設計を頼みました。羽仁夫妻の考えに共感したライトはこの仕事を快く引き受けた。特徴は水平線がすごく綺麗に伸びていますよね。プレーリーハウス、草原住宅と言われています。

ところどころ聞き逃しはありますが、羽仁夫妻とライトの関係、つくられた経緯の説明がわかりやすかったです。

この建物の特徴は建物の中心に食堂があるということです。羽仁夫妻が温かい食事をとりたいという要望に応えて中央に配置したそうです。食事は生徒さんたちで自分で作って食べていたと言います。生活することを大事にした教育がなされていたのでしょう。


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この照明は、建設当初は想定しなかったのですが、空間ができてからライトは天井が高すぎて照明がかっこよく納まらないと感じて一晩のうちに照明のデザインをしたとガイドさんの説明にありました。

建設された翌年には生徒が増えたため、増築をしています。増築に当たってはライトの一番弟子と言われている遠藤新氏が担当しました。


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ライトはステンドガラスの代わりにガラスを幾何学模様をに割りつけしたデザインを用いています。こういった窓はライト建築の特徴のひとつとなっています。

ライトは建築だけでなく、照明のデザイン、家具のデザインも建物の一部として考えてデザインしたとのことです。その弟子にもその考えは受け継がれています。

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この壁画は創立10周年を記念して生徒たちの手によって描かれました。モチーフは旧約聖書の出エジプト記。

1997年の修理の時に漆喰の下から発見されました。おそらく戦争中に漆喰で塗られたと言われています。建物も壁画も戦争の被害に遭わずにきれいに残っていることは奇跡に近いことだそうです。

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講堂は遠藤新氏が設計しました。ライトが設計した本館を意識したデザインになっています。すごくいい空間でしたのに、見学者が多かったり、わたわたしていてかなりぼんやりとした写真になっています。

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こういうデザインの学校や羽仁夫妻の教育を受けていたら、どういう価値観を持った人間になるのでしょうか。建物が与える影響の大きさを考えると長時間生活する場所をデザインすることの意味と重みを感じてしまいます。

自由学園明日館のホームページはこちら




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