akari

きっと感覚を合わせる作業を怠ったからだ...というような話を書いています。

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  • 作品ステートメント

  • 靴は大安の午前中におろします

  • もう、とっくにマグカップなんかない

    懐かしかったり懐かしくさせたかったりしたことになったらいいです

  • 私と「上京」

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9/15(日)akari作品出演者募集

☑️公演日時 2024年9月15日(日)昼・夜公演 ☑️公演場所 名古屋市青少年交流プラザ プレイルーム ☑️リハーサル回数 5〜10回程度(出演人数によります) ☑️リハーサル日程 お盆明けより主に土夜、火水夜、日朝で集まりやすい時間に設定 ☑️出演料 公演出演料は不要 リハーサル参加費として10000円(稽古場代、雑費に充てます)※衣裳を別途準備する必要があります ☑️チケットバック チケット販売1枚につき500円バック ☑️出演制限 18歳以下

    • 「妊娠と出産に関する一考察」への第三者としての考察

      2024/4/26-28 破天荒あかちゃん神の名をつぶやく「logos『妊娠と出産に関する一考察』とそれに伴う即興」 全4公演を終えました。 踊りについては、ステートメントをすでにまとめているし、もうこれ以上言葉で発信することは蛇足だと思うので、 今回の4公演を「見た」感想を書き留めたいと思います。 妊娠も出産も、ピンとくることがなかった言葉のわりに、対峙することを拒んでしまう。 生きている動物すべてがその工程を経て存在しているはずなのに、なんかちょっと秘めていない

      • 妊娠と出産に関する一考察

        私はもともと18の頃から、年齢と向き合っては叩きあったり、讃えたりしてきたんだと思います。 『妊娠と出産にまつわる一考察』は、そのラインでの一作だと思っています。 選択した後の世界を生きている方も、 今選択しようとしている方も、 まだその段階にいない方も、 それぞれの立場で見ていただけたら嬉しいです、という前置きとともに。 <考察Tips> *** 踊る身体を一時的にでも手放せるのか、自分の造作物の責任を持ち続けられるのか、その答えを出せる日がくるのか *** お母

        • 「言葉をね、かけると、それが真意みたいに届いてしまうのが怖いんだと思います」〜デザインフェスタVol.59「本を読んで、踊ってきました」〜

          読書感想舞踊を踊り始めたわけは、もう何度も話しているとおり、高校生の時思い立ったことがきっかけです。 わたしは国語が好きでした。 小学生からずっと好きで、本が好きで、国語が好きで、特に古典の授業が好き。 古典の授業では、100だか200だかの枚数のあるノートを買って、ひたすらに訳すことが楽しくて。 国語の先生になりたかった。 そして同じくらいバレエも好きだった。 そんな時に見た同級生の読書感想画の自由さに驚き、これを踊りでやろうと決めた。18歳のときでした。 処

        9/15(日)akari作品出演者募集

        • 「妊娠と出産に関する一考察」への第三者としての考察

        • 妊娠と出産に関する一考察

        • 「言葉をね、かけると、それが真意みたいに届いてしまうのが怖いんだと思います」〜デザインフェスタVol.59「本を読んで、踊ってきました」〜

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        • 作品ステートメント
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          3本
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        記事

          「妊娠と出産に関する一考察」のための考察

          ご無沙汰しております。akariです。 このたび、2024年4月末に『妊娠と出産に関する一考察』というタイトルで、プレビュー公演を行うことになりました。 公演の形式としては、私がタイトルのテーマについて作った作品について踊り、その作品を見たパフォーマーの皆さんが即興でパフォーミングを行うというものです。 パフォーマーの皆さんは私の踊りについての思案を即興に落とし込むので、おそらく私の考えを言語にtrancelateしたものを、そこかしこに投げておくのは私にとっても本意で

          「妊娠と出産に関する一考察」のための考察

          2023年12月

          新型コロナウイルスが世界に現れてもうまもなく4年が経ち、二十代だったわたしは、いつの間にか三十代も慣れようとしている。 3年前の2020年に書いた文章を読み返し、記録としての文章の貴重さを感じここに今の状況を書き留めておこうと思う。 コロナは随分と落ち着き、現在はインフルエンザなどのウイルス生の感染症が例年よりも早いペースで広まっている。コロナ罹患の連絡を受ける時とは違い、聞き慣れた感染症の名前を聞くことは不安を煽りにくいのだと、やっと知ることができた。コロナウイルス罹患

          2023年12月

          2020夏 寄稿文原案

          「ここが勝負の分かれ道」 akari.iwamura 2020年1月末、札幌に踊りに行った時はまだ世の中にはマスクがあり、観客もいた。そこから少しずつ世の中は変わっていき、3月初めの舞台がなくなった。そして3月末、福岡の無観客コンクールを最後に、舞台人であった私は2ヶ月間舞台から消えた。オリンピック延期の報も福岡のホテルで知った。 「舞台から離れよう」とか「踊りから身をひこう」とか思ったことはあったが、「怪我も病気もしていないのに舞台に立てない。練習すらできない」という

          2020夏 寄稿文原案

          『生活』〜ラヴェル「bolero」を踊るにあたり〜

          今日は、今夏の作品「ボレロ」について話したいと思う。 「ボレロ」とは、元々スペインの舞踊音楽である。 3/4のリズムで、カスタネットなどを叩いて奏でられる音楽を指す。 今作の「ボレロ」は、作曲家ラヴェルによる「ボレロ」という作品。1928年にバレエ作品として初演を迎えた作品で、その評価の高さから「ボレロ」といえば前者の音楽のことではなく後者の作品について述べられることが多い。 ラヴェル作曲ベジャール振付の「ボレロ」は、世界中で人気が高くベジャール振付の独特な舞踊作品と

          『生活』〜ラヴェル「bolero」を踊るにあたり〜

          5/20 デザインフェスタのこと

          「30分踊るということ。」 私は毎回、デザインフェスタのステージで踊る時は全体のタイトルをつけている。 前回だったら「ちゃんとおどる30の5」、その前だったら「よく食べ、よく笑い、よく踊る」。たしか8年前は「クール・ディス・クール」だったと思う。 お客様には押し付けがましくない程度のタイトルをつけ、そのタイトルを胸に留め踊りきるというのが私の中での「デザフェスルール」。 そして今回は「もうすこしやらせてください。」 これまでに比べて、挑戦的かつメッセージの強いタイト

          5/20 デザインフェスタのこと

          「月」について少し書いた

          4月23日におこなわれたおどらぼNAGOYAにて、「月」という作品を発表しました。 振付は私が担当して、3人の大人が踊りました。 3人はバックグラウンドも身体の大きさもさまざまだった。ダンス歴は長くはないメンバーは集まって、作品を作った。 今日はこの記事で、「わたしが半年かけて彼らに何を教えて伝えてきたのか」を少しだけ覚え書きとして書いておきたいと思う。 半年間かけてやってきたこととして、振付はもちろん、徹底的にバレエ基礎をやり続けた。 バレエ基礎といっても、バーレ

          「月」について少し書いた

          体裁〜太宰治『津軽』を読んで〜

          2022年秋に『津軽』を読んだ。そして、来年はこれを踊りにしようと思った。 題材は、ここに書いたようにしようとした。 半年経って、創作に入ろうとした。できなかった。 音楽も決めた、これだと思う音楽をすごくちゃんと選んだ。なのに、創作ができなかった。 言いようのない気持ち悪さと上っ面だけの感覚に怖くなってしまった。 2023年春、私は気づいた。私はかっこつけていた。自分はもう随分と出来上がった大人になっていて、分別がついて自分を理解していて、そしてもう十分にやりたいこと

          体裁〜太宰治『津軽』を読んで〜

          ハラスメントに関する覚え書き

          2015年にフリーで踊り始めてから、8年経ち明日から9年目を迎えます。 この8年間、考えられないような経験もさせてもらったり、たくさんの人と出会ったりしてきました。 素晴らしく幸せな経験もたくさんしてきましたが、残念ながらできれば出会いたくなかった経験もあります。 ここに私の気持ちを記すことで、これから私が関わる案件すべてからハラスメント要素を排除していけたらと思います。 ただひとつ、記す前に懺悔をします。 私自身、問題ないと思うことも多かったしその場の雰囲気を良く

          ハラスメントに関する覚え書き

          はじめてのバレエ基礎

          Q.対象年齢はありますか A.骨の発達や言葉の理解などの理由から、13歳以上とさせていただいています。上限はありません。 Q.持病や怪我があります。受けられますか A.このクラスは立ち方などを論理的に説明しながら、ゆっくりすすめます。座学として学べる点もたくさんありますので、できるところだけ参加という方法で受講可能です。当日、負傷箇所などを教えてください。 Q.服装に規定はありますか A.ありません。骨の並びなどを見るので、ゆとりがありすぎる服は避けていただけると助

          はじめてのバレエ基礎

          そうしてきた〜太宰治『津軽』を読んで〜

          幼少期の出来事は人格形成に大いに影響を与えると聞く。 聴いたもの、 見たもの、 味わった悔しさ、 そんなものが大人になった時に大きな力となって、たまには大きな呪いとなって降り注ぐことがある。 幼少期から、たくさんの舞台に連れて行ってもらった。 どうしても劇場での睡眠がお気に入りで、毎回寝てしまっていたのだけど、それでも母は連れて行くことをやめなかった。 つまらないから寝ているわけではなく、心地よいから眠ってしまっていただけの私にとっては、連れて行ってもらえることが嬉

          そうしてきた〜太宰治『津軽』を読んで〜

          いつか大人になると思って〜GIRL READY LADY GIRL〜

          いつか自動的に大人の階段をきちんと踏んで上って、一歩ずつ大人に近づいていくのだと思っていた。 大人になるというのは、身長のように、あるいは体重のようにゆるやかに訪れるものだと仮定していたし、そのつもりで人生を設計して生きている。 22歳の時、たまたま新聞記事を見た。 今思えば、小さな答申に関する記事だったように思う。もしかしたら、週刊誌の吊り広告だったかもしれない。 それでもわたしには衝撃だった。 「22才までを女子とし、23才以上を女性とする」 ただの表記に関す

          いつか大人になると思って〜GIRL READY LADY GIRL〜

          池袋

          「やっほー、久しぶり」 もうずいぶん遠くから見つけていた男のことを、女は今初めて見つけたような顔で出迎える。 「うん。待ってた?待ってないか、今来た?」 「そうだよ、今来たよ」と小さく嘘を吐く。 「出口分かんなくなっちゃった」と言う女に、 「だからここにしたんだよ、分かりやすいでしょ。東武のとこ。」 「うん。とってもわかりやすかった。」と言うけど、女は本当はとても悔しい。 見透かされたくない。 「どこ行こうね。ビールあればいいんだっけ?」 よかった、覚えてた