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かもしとたねエッセイ

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山の家、海近くの畑、自然界、人や動植物の生死などを通して感じる不思議。この世は不思議でいっぱい!その答えはそれぞれの人が持っていて、どんな人生にするかもその人が決めることができる…
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#家庭菜園応援したい

*梅の実黄なり・・早くこいこい梅の実よ

田植えが終わり、ほっと一息ついたのもつかの間、 梅の実が、黄色く色づき、 梅干しを漬け込む季節がやって来る。 6月も半ばになると、黄色く色づいてくる梅。 完熟した梅の実の、なんと芳しいことか。 この芳しい梅の実に、鼻をうんと近づけて、 香りを思いっきり吸い込めば、 なんと幸せなことでしょう。 横を通るたびに吸い込んでは、 はぁ〜、と幸せなため息をつく。 ・・私だけではないはずだ。 うちの畑には元々、一本の花梅の木があって、 ほんの少しの実を付ける。 20粒ほどだろうか

*慣行農業とオーガニックの融合=地産地消!?

淡路島に移り住んですぐに、じいちゃんの畑を一緒に耕し始めた。 じいちゃんの畑はゴミでいっぱいだった。 畝の上には絨毯や毛布、土の中からは電池に時計、ホッカイロ、 ビン、缶、袋に入ったままの化学肥料。 なんでも出てきた。 燃やせるものは全て燃やしていた。 燃やせないものは埋めていた。 じいちゃんは大正元年生まれの人だから、土に還る物しかない時代を生きてきた。 だから、なんでも土に埋めておけば消えてなくなると思っていたらしい。 プラスチックなどの土に還らない物など分別することは

*日本の時間 四季・二十四節季・七十二候

じぃちゃんばぁちゃんが亡くなった時、この村の風景が変わったなぁと感じた。 1世紀近くの間、この村で生き、風景に溶け込んでいた人がいなくなり、 代わりに新しい命が生まれ、生きていく。 こうやって時代が変わり、価値観が変わり、 景色が変わっていくんだ、と初めて感じた。 と、同時に時間とは生命の事なんだと気付いた。 時間なんて、人間が作った観念だと思っていたが、 そうではなく、生命の営みそのものが時間なのだ。 お米は5月頃に種を蒔き、芽を出して成長し、 8月に花を咲かせて子供で

*昔の日本人は凄かった!玄米よりも白米よりも、分づき米!?

私の祖父は大正元年生まれの人で、祖母は大正5年生まれ。 そして私は介護の仕事についていたこともあり、明治・大正生まれの人たちをたくさん見てきた。 その人たちは現代人に比べてとても小さな身体なのに、 明らかに私たち昭和・平成生まれの人間とは桁違いの体力の持ち主で、すさまじい精神力も持っていた。 祖父は97歳で入院したとき骨密度を検査したら、なんと日本人20代男性の平均骨密度を上回っていた。 そら、何度こけても骨折しないはずだ、と驚きながら納得したものだ。 明治・大正・昭和初