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かもしとたねエッセイ

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山の家、海近くの畑、自然界、人や動植物の生死などを通して感じる不思議。この世は不思議でいっぱい!その答えはそれぞれの人が持っていて、どんな人生にするかもその人が決めることができる…
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2023年6月の記事一覧

*弱肉強食と共存世界・イノシシから学ぶ

  ジビエ、と言えば聞こえはいいが、 淡路島の中で増えてしまった猪(イノブタ)を 捌いて食べることがある。   ここ淡路島では、野生の猪と鹿が増えていて、 畑や田んぼに入っては芋を掘り、ミミズを掘り、稲をなぎ倒し、 果樹や木を食み、トラクターのごとく耕し穴を掘る。   この野生動物からいかに作物を守るか、人と獣の知恵比べのようになっている。 私の住む地域には鹿はまだ来ておらず、猪がたくさん住み着いている。 そのため、夜8時過ぎになると鳴き声を発し、 外を車で走ると、田圃には

*梅の実黄なり・・早くこいこい梅の実よ

田植えが終わり、ほっと一息ついたのもつかの間、 梅の実が、黄色く色づき、 梅干しを漬け込む季節がやって来る。 6月も半ばになると、黄色く色づいてくる梅。 完熟した梅の実の、なんと芳しいことか。 この芳しい梅の実に、鼻をうんと近づけて、 香りを思いっきり吸い込めば、 なんと幸せなことでしょう。 横を通るたびに吸い込んでは、 はぁ〜、と幸せなため息をつく。 ・・私だけではないはずだ。 うちの畑には元々、一本の花梅の木があって、 ほんの少しの実を付ける。 20粒ほどだろうか

*慣行農業とオーガニックの融合=地産地消!?

淡路島に移り住んですぐに、じいちゃんの畑を一緒に耕し始めた。 じいちゃんの畑はゴミでいっぱいだった。 畝の上には絨毯や毛布、土の中からは電池に時計、ホッカイロ、 ビン、缶、袋に入ったままの化学肥料。 なんでも出てきた。 燃やせるものは全て燃やしていた。 燃やせないものは埋めていた。 じいちゃんは大正元年生まれの人だから、土に還る物しかない時代を生きてきた。 だから、なんでも土に埋めておけば消えてなくなると思っていたらしい。 プラスチックなどの土に還らない物など分別することは