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Day5- 帳 ’Tobari (Album 『海図 ~KAIZU~』episode)

(facebook初回投稿2020.3.21)

track 4 帳 ’Tobari


沢山の方に愛されてる曲だと思います。
クルベラブリンカの人気No.1 Tuneと言えるかしら。

この『帳(とばり)』と1stアルバムの『業火』は、セットリストに入れないと、オーディエンスからお叱りを受けると言っても過言ではありません。


そもそも『とばり』ってなんぞや? ですよね。

室内で目隠しに使う和製「カーテン」みたいなものなんです。
言葉としては『夜の帳(とばり)が下りる』という使い方もあり、日が暮れて暗くなる状況を表現するのに使われます。明かりをさえぎる布製のつい立てが帳(とばり)でしょうか。

私がこの言葉を覚えたのは、小学生の時に観た、服部 正先生のミュージカル『人魚姫』の劇中ナレーションで『夜のとばり』という言葉を聞いた時です。
子ども心に、ものすごくミステリアスな印象を受けて、それ以来忘れることのない言葉でありましたが、50歳過ぎてから自作の詞に使うとは思っていませんでした。

この曲を鈴木広美と作った時のこともよく覚えています。
「ちょっと様式美ファンの皆様に楽しんでいただける曲が必要ね」というところから始まりました。。


広美 「俺、様式美作るの苦手やで~~」

・・・とか言いながらも 広美氏。
この曲の最初のベーシックを送ってくれたんですけど、様式美具合 (?) も丁度良くて、歌のメロディーもとても付けやすかったし(テラ・ローザで慣らしましたからね)、スムーズにドンドン仕上っていきました。
広美のアレンジしたオケに歌を宅録して、スタジオでドラムスのボンちゃんと、ベースのいっつぁん、キーボードのヒデに聴いてもらって、バンドで合わせた時もスムーズに進んだ印象です。

曲作りの運び方は2パターンありまして、苦労してやっと良い作品に仕上がる時と、特に挫折もなくスイスイ進んで、結果自然に良い作品に仕上がる時があり、この『帳』は完全に後者だったと記憶しています。
サーーーっとできました。

あ、でもこれ、一度、サビの歌メロにボンからダメ出しがあったんですよね。
メロディアスな音数多めのギター・リフに沿わせてサビのメロディ・ラインを作ったんですけど、最初はついつい歌メロも音数が多めになっていたんです。まるでボカロで作るみたいにね。


それを聞いたボンがスタジオ・リハーサル終了時に一言。

「今日の新曲のサビですけど、サビなのに、歌が何歌ってるかわかりませんよ・・・」。

めっちゃ優しい、いつものボン・スマイルで言われたんですけど、あまりに的を得た指摘に得心し、その日帰宅してすぐにサビの歌メロを修正しましたよ。息継ぎするところをちゃんと作りました。
ボンは自身でギター弾き語りもするし、実は結構歌にうるさい人でね。
現在、ライブでこの曲のサビをバテずに歌えているのはボンの指摘のお陰かも知れません。

ボンちゃんに叱られないように頑張る赤尾


泉谷ボン… チョと若い頃のメル・テイラーに似ていませんか♪


あ、それと、何の苦労もなくサーーーッとできた曲と書きましたけど、様式美苦手な広美が最初の白紙状態に曲を描き出す時はきっとご苦労があったと思います。その時間があって、皆んなに愛される曲になったんだよね。

『帳』のMV(途中までですけど)を貼っておきます。

MV 『帳』

 
*Album Data*
https://kazueakao.com/Kazue_Akao/kaizu.html

*アルバム『海図』はCD完売のためダウンロードで販売中です。

アルバム『海図』をダウンロード♪


(KAIZU 収録曲)2013年2月20日リリース
1:宇宙は滾れ Uchuuwa-tagire
2:ズールースーツ Zulu Suit     
3:エナメル Enamel 
4:帳 Tobari
5:メロン Melon
6:海図 Kaizu
7:単細胞 Tansaibou
8:野ばら達へ  Dear Wild Roses

(Musicians)
赤尾和重 Kazue Akao / vo
鈴木広美 Hiromi Suzuki/ g
山崎浩一 Kouichi Yamasaki/ b
泉谷ボン賢 Satoshi Izutani/ ds
岡田英之 Hideyuki Okada/ kb


*Album Trailer*

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