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KRUBERABLINKA 1st Album Episode day8- 業火 ~GOKA~

(facebook初回投稿2020.2.11)

クルベラブリンカ1stアルバムのラスト・ナンバー『業火』です。
今回のはちょっと更に重い話になるんですけど、お許しくださいね。

広辞苑によると『業火』とは仏教用語で
①悪業が身を害することを火にたとえていう語。
②罪人を焼く地獄の火。
とあります。実際には仏典だけではなく、聖書にも業火は出てきます。
「悪人の魂は業火によって罪の浄化を受ける。」……などです。

ひとつ前の曲『砂山』episodeにも書きましたが、このアルバムは東日本大震災の日『2011年3月11日』を経験しながら作り、この『業火』も震災後に詞を書きました。
『砂山』と並んで、哀悼と怒りに満ちた曲です。
『業火』とは世界中の原子力発電所で燃えている『火』のことです。
私がテラローザ時代にも『火の中に影』という曲の詞に書いているテーマですが、この現実社会の業火が鎮火することはないでしょうか。業火ですから。

1989年に初版が発行されたフレデリック・ポール著 小説『チェルノブイリ』のラストシーンは、主人公の同僚、シュランチュクが場の空気を変えようとジョーク(のつもり)を言うところで終わるんですけど、それがあまりにも恐ろしくて笑えなくて、すごく心に残ったので、’90年リリースのテラローザ『火の中に影』の歌詞の隣には、これをオマージュして作った句を添えたんです。それを記しておきます。

『君の足元に古い発電所が埋まっている。
そこにも…ほら、そこにも
宝石のようにギラギラと、きっとまだ燃えているよ。』

詞については他にも書きたいことが沢山あります(上関原発建設地の海岸埋め立てに反対する漁師のおばさんが「(海を埋めるなら)私もここに埋めてください」って訴えてたことなど。あの強い意志を忘れません)があるんですけど、またいずれ。

曲はとてもかっこいい重めのミディアム8ビートで、途中のギター・ソロはクリーン・トーンのスパニッシュ風の導入部もありドラマチックです。
ライブでは本編ラストによく演奏する人気の曲なんですよね。
このアルバムをガッチリ締めくくってくれます。

クルベラブリンカ1stアルバムのエピソードはこれにて終了です。
ぜひ改めてアルバムをお聴きいただけると嬉しいです。。

2ndアルバム『海図』のエピソードも引き続き綴っていきますので、ご興味のある方はお読みいただければ幸いです。

Album Trailer
↓↓↓↓↓

*2011年11月リリース
(収録曲)
Don’t be so mad
太陽 ~Taiyo~
だれも ~Daremo~
砂山 ~Sunayama~
業火 ~Goka~

(Musicians)
赤尾和重 Kazue Akao / vo
鈴木広美 Hiromi Suzuki/ g
岡田英之 Hideyuki Okada/ kb
泉谷ボン賢 Satoshi Izutani/ ds
小笠原義弘 Yoshihiro ’Oganchan’ Ogasahara/ b (guest)

*歌詞はこちら*
https://kazueakao.com/Kazue_Akao/Kruberablinka_Lyrics.html

*Album Data*
https://kazueakao.com/Kazue_Akao/cd_kruberablinka.html