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カナアオちゃんという蝶々についてーーあるいは鬼滅の刃の少女論

藍ちゃんと、わたくし茜による少女論サークル、藍色茜色が久しぶりに動き出しました。
鬼滅です。

鬼滅の刃のヒットの理由はタイミングによるところも大きいとよく言われますが、わたしにとってもそれは例外ではなく、産休・育休を終えて仕事に復帰し、そして辟易し、物語に安寧を求めていた昨今、鬼滅はちょうどいい具合に、しかし勢いをもってわたしの胸を掻き乱しました。
漫画、アニメ、映画、小説、さらに次々に販売されるキャラクターグッズ、溢れる二次創作。ふと周りを見渡しただけで供給過多とも思われるが、対応するように需要はやまない。これが旬ジャンルの勢い…!
それでも毎日懲りることなく、いまもどこかで、鬼滅を起点にしたなにかがうまれている。
そのきらめく銀河団の中に、藍色茜色の物語をひとひら遊泳させてみたいと思いました。

きっとわかってくださるでしょう、鬼滅の少女論とは、蝶屋敷への潜入と同義。
かといって、「蝶屋敷はシスターフッド」と安易に言い切りたくはない。そこは、あの子たちのおうちであり居場所であると同時に戦場だから。何かを失った女の子でなければ、蝶屋敷の女の子にはなれないから。決してお姉様に選ばれた妹たちなんかじゃない。むしろ、彼女たちは鬼に選ばれてしまった少女たちの悲しき群れーー。
そこは、静謐なサナトリウムでありながら、夜戦病院のようなものだったと想像します。主人公たちが物語の歯車を数百年ぶりに回す前までは、きっと、終わりの見えない戦いの中で傷つく隊士たちを前に、あの子たちも闇をもがいていたことでしょう。
そんななかに訪れた、栗花落カナヲ。そしてそれを迎え入れたひとり、神崎アオイ。
蝶屋敷を形作り支えた主である胡蝶姉妹ではなく、今回藍色茜色が手を差し伸べたいのはカナヲちゃんとアオイちゃんです。その手が救いの手であるのかどうかは、さておき。

なにやらほの暗いお話になってしまいそうです。ごめんね。
キメ学、現パロと、設定を生かした別次元で遊べる要素を用意してくれているのが鬼滅のよいところで、そうでもしなくちゃあの子たちを救えない、という願いも痛いほどわかるけれど、藍色茜色は、あの時代でたしかに戦ったあの子たちをそのままの時の渦のなかで描きたいと思っています。

まだまだ第1稿のプロットができたばかりなのに、嬉しくってこんな投稿をしてしまいました。
発刊予定も全く未定、急いで何かに間に合わせるつもりもありません。ただ、ライフワークとしての藍色茜色をカナアオちゃんといっしょにゆるやかに始めてみます。焦らなくても、きっとみんなまだまだ鬼滅が大好きだから。わたしも含めて。
ここにも創作日記やメモをつけていきたいな。
いっしょに、花のあの子と水のあの子の切先の行く末を夢想しましょう。

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