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第24回いろいろ不自由なのにスゴイ!人を動かす力…

今回の会話は、村ちゃんじゃなく、

村ちゃんと一緒に作業所で仕事してる、児玉さんって人と。
(写真左の人)

児玉さんも、
・脳性麻痺
・重度身体障害

の障害者の人。

で、僕のこと6歳くらいから知ってくれてる人。

この人すごくて、身体不自由やのに
スキューバーダイビングのライセンス取って
色んなとこで潜ったりしてる。

普通児玉さんの程度の障害者ならやらないこと。

それの何がすごいって、
不可能やと思われることをやってる
ってのもあるんやけど、

児玉さんは結局、人のサポートがないとできない。

でもそれができてるってことは、

たくさんの人を突き動かす力があるってことやと思う。

嫌われてたり、つまんない人、努力しない人、
1人にしか好かれない人…なら不可能。

僕もめちゃくちゃ児玉さんが好きで。
なんでかよう分からんけど、面白さと知性を感じるのよ。
で、どこか似ていて。

今後、村づくりにも入ってもらおうと勝手に思ってるから、
まずちょっと改めて児玉さんのこと知りに行った時の話です。

↑ダイビングやってる児玉さんと、立ってるの僕の兄貴

陽)「児玉さん覚えてるかな〜。
   僕実は自分の喋り方とか声が
   コンプレックスやって。
   今もそうなんやけど、
   ゆっくりしか喋られへんし、声通らんし。
   でもそれが救われたのが
   児玉さんの言葉やねん。」

児)「へぇ〜!笑」

陽)「阪急電車の中でね、オカンと3人で
   喋ってた時に。
   不意に言うてくれたんやけど、
   『@@さんは早口でわかりづらいし、
   焦ってるみたいに聞こえる。
   でも陽平くんは、ゆっくりした
   話し方で優しくて聞き取りやすい』
   って。これ誰に言われても
   嬉しいわけじゃなくて、
   児玉さんに言ってもらえて、
   それが嬉しかった記憶があるねん。
   説得力というか。
   14年くらい前。覚えてないよね?」

児)「うん笑
   でも覚えてないっていうことは、
   言うた相手に、
   喜んでもらうとしてないと思う。
   おべっか使うて言うてるんじゃくて、
   感じた時にぽろっと言うてまうと思うねん笑」

陽)「ちょっと残念やけど、なるほどなぁ〜」

児)「覚えてるのは西武百貨店に
   ハンドクラフト店を出した頃あったやろ。
   あの時にな、金持ちそうなおばちゃんが
   見に来ててん。笑
   そのおばちゃんが
   「似合うかなー」「派手っぽいかな?」
   言うて聞かれて、
   ホンマは「それほどでもないけどな〜笑」
   と思いながら店の人間として、
   おべっか使ったのは今も覚えてるねん。」

陽)「罪悪感というかね。
   児玉さんの中でそういうとこで
   違いがでるんやね。
   あと、そういう僕の話し方だったり、
   そういうところに気がつくのって
   すごい良いとこやと思うねん。
   何でなんやろう?」

児)「生まれつき、
   感性が鋭くなってると思うねん
   この人は本気で対応してくれるか、
   それか、まぁ仕方ないから、
   外見だけで対応してくれてるか
   いうことが、なんとなくわかるねん

陽)「生まれつきなんや!」

児)「はっきり言うたら、
   人の児玉明宏という人間に
   対応してくれてるのか、
   ただ単に、障害者児玉明宏に
   対応してくれてるのか

   なんとなくわかるねん。
   はじめの一言で。
   100%じゃないよ。
   なんとなくね。笑」

陽)「はじめの一言で!?
   すごいなぁ」

児)「だから今まで、僕が
   あの人ちょっとなんか好きになれへん…
   言うてたら、何年かたったら
   「みんな勘違いしてたわぁ」
   いうことが多い。
   なんとなーくやけどね。
   この人とは仲良くしたくないなーって
   思う人と」

陽)「そういう人ってね、
   共通点ってあるの?」

児)「いやぁ〜、わからへん。
   多分外見で話するか、
   気持ちで話してくれるか、
   でもなんとなく
   そんな気するだけやねん。笑」

陽)「それって言葉にするのは
   難しいですよね?
   ホンマなんとなくやもんね…」

児)「たぶんね、陽平くんに言う理由は
   おっとりした、優しく、
   対応してくれるなと思ったんやと
   思うねん。
   今感じてるから笑」

陽)「今は自分の喋り方が
   『そう考えてくれる人もいるんや』って
   コンプレックスが真逆のもんになってる。
   そういうのをあえて口に出して
   伝えてくれたのが嬉しいし、
   児玉さんの優しさやと思う」

児)「僕は自分を優しいと思わへんねん。
   どっかで冷たいなと思うねん。笑

   ええように言うたらネチネチしてないねん。
   あっさりしてるねん」

陽)「冷たい?具体的にあります?」

児)「村ちゃんが入院したって聞いたら、
   僕は『えー!?』ってなるだけ。
   でも、他の人って後からも病院に
   見舞いに行ったり、いつまーでも
   心配してるねん。
   僕は結果わかって、
   死んだか生きてたかじゃなかったら、
   『あ、そうか』って思うんよ。
   そんな時に他の人見てたら、
   僕って冷たいのかなって思うのよ。笑」

陽)「実は僕も全く一緒やねん。笑
   お医者さんに行ったなら、
   プロの言うことを聞いたらいいし、
   子供やったら大丈夫?ってなるけど、
   自分で大丈夫かどうか
   判断できる大人やもんねって」

児)「そんな会話いつまでも
   続けんるの嫌やねん。笑
   そいつのこと想ってるんやけど、
   『大丈夫かな大丈夫かな?』
   って思っても仕方ない。笑

陽)「大丈夫?って言って治るなら
   いくらでも言うよね。笑
   それはもしかしたら
   ”優しい”と関係ないかも。
   ”心配性”の方が適当かも。
   大丈夫か聞いて安心したい
   というか。
   あとは、本当に深く考えて
   言うてないとかね。
   そういう意味で言うと、
   しっかり深く人を見てるよね?
   児玉さんって」

児)「でも、僕は自分の中で
   対応していく人のレベルを
   作ってると思う。笑

   この人にここまで言うてええんか。
   分けてる、言うんかな。
   あんま感じてくれへん人に
   言うのは面倒くさい時あるやん」

陽)「それはみんなそうかもね。
   ここまで話して、児玉さんが優しくない
   ってことにはならないな。笑
   でも優しいってよく言われるでしょ?」

児)「うん。笑
   僕基本的には人が好きやねん。
   優しいってよく言われるのは
   ヘルパーさんが来てくれるように
   なってからやと思う。
   ヘルパーさんが言うには、
   僕と同じ歳くらいの障害者のおじさんは
   割と偉そうに言うんやて、
   お手伝いさんみたいな怒られ方
   される人が多いんやて」

陽)「児玉さんはどういう風に接してるの?」

児)「僕は、他人さんと付き合う
   付き合い方を崩さないようにしてる。
   ヘルパーさんでも人やから、
   そんな常識ないことせんとこう
   と思って付き合ってる

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文中に「笑」がすごい多かったでしょ…
すっごい笑ってるのよ実際。
文字よりもっと。想像以上に。ボイスレコーダー聴きながら書いたけど、
びっくりするくらいすっごい笑ってたし、
僕も笑ってた。

なんかまた喋りたくなるっていうか、何してるんやろう?って思った。たまたま書きながら近くいたオカンも全く一緒の気持ち。言葉とか声とか雰囲気が独特で、逆に児玉さんと喋ったらわかるんじゃないかな?
結構イージーやと思う。この人いい!ってすぐなると、僕は思う。
そういうとこが、周りの人が動いちゃう原動力なんやろなと。

「ひとこと喋ったら分かる」って最初すごいな!思ってたけど、その後もゆっくりしゃべてて…何となくわかった。

僕にも、みんなにももちろんそんな能力があって。違いって『自分を本気で信じてるかどうか』だけ。根拠もないし、実績もないし…素直に自分の思ったことを信じてる。それが本気で心から信じれてるだけの違い。そこが、児玉さんのすごいとこで学んだとこかな。

あと、児玉さんは色んな経験…嫌な思いとかいい出会いとか…があったから。
児玉さんは68歳。68年前の日本はかなり差別もあったみたいやし。そんな中で救ってくれた人とか守ってくれた人とかね。しっかり本当に「優しい」っていうものを、理解してるから心込めて話してくれてる人かどうかが見分けられてるんやと思った。

このあと、ヘルパーさんへの接し方を考えた背景とか、
壮絶恋物語とか、、笑
まだまだ児玉さん話いっぱいあるから、
ちょいちょい載せていきますー!

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