日立製作所、東芝、三菱電機

重電3社と呼ばれる、日立、東芝、三菱電機。

日立はコアとなる事業以外はほとんど売却し、逆にコアとして位置づける情報システムと電力系は積極的に買収した。ルマーダを核としてデジタルソリューションに注力している。

東芝は、電力に集中しようとしたが、原子力発電に逆風があり、さらに粉飾決算があって沈んだ。この会社は技術が優れているし、日立・NEC・三菱電機が半導体を切り離したのに最後まで半導体でなんとか踏ん張っていただけに、もったいない限りだ。

三菱電機は、携帯電話やテレビなど家電から撤退したが(エアコンは残っている)、日立ほど大胆なリストラはしていない。赤字になったのも、たった2回だけだ。日立と異なり、買収に積極的ではないので、財務が非常に健全だ。キャッシュですぐに返せる程度の負債しかない。もともとBtoBに強かったので、中韓企業と競合しにくかったのが功を奏した。

3社で一番苦しいと思われるのは東芝だ。大規模な人員削減も実施している。これからいったい何で稼いでいくのか?エレベーターとパワー半導体くらいしか思い浮かばない。。。合併や合弁で切り抜けるしかないかもしれない。財務が良くないので買収もしづらい。

日立は優等生だが、国内に巨大な情報システム企業の競合がある(NTTデータ、富士通、NEC、日本IBM、アクセンチュア、野村総研)のが厳しいところだ。少子化で内需が減るにしては、日本はSI企業が多すぎる。

三菱電機も優等生だが、日立ほど戦略が尖っておらず、地味な印象を与えてしまう。規模よりも利益を優先しているようだ。財務は健全なので、東芝とは異なり大型買収の余力がある。

これは、ソニーやパナソニック、三菱重工にも言えることだが、日本はこれから内需が縮小するのに、事業重複している企業が多いのが課題だ。なるべく事業重複を無くして、中韓や欧米に対抗する必要があるだろう。

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