ごめんなさいしかない。

昨日ついったで、曲を作るシンガーは幸せになると曲(歌詞?)が変わる場合があるという話をした。私は高橋優くん(これは邪推の可能性)から、過去に実際自分が曲の変化に離れて行った別のアーティストM沢氏のコトを言ったのだが、その時フォロワーさんが「私は尾崎がそうだった」と言った。

ああ、そういう風に思う人もいるのか・・・と思った。多分「クッキー」や「きっと忘れない」「誕生」辺りの曲を言ってるのだと思うけど(違ってたらゴメンだけど)私は彼のその辺の曲から幸せ感を感じたコトがなかったので、人それぞれだなぁと思った。

そこから、長い間「きっと忘れない」を聴いてないな、と思った。この曲は私にとって特別で忘れられない曲だ。しんだかーちゃんが好きだったからだ。

私の母は、私が物心ついた時から治らない病気だった。私の子供時代の記憶は病院しかないくらい。その当時だって思ってはいたけど、その後父も病気になり、姉も病気持ちで、今自分もいい年になり自分の体に不安を感じるようになって初めて、母がどれだけ強かったかを痛感する。

母は泣かない人だった。いつも、笑っていた。症状が重い時や痛みが強い時は本当に辛そうだったが、それでも人に八つ当たりしたり、自分がどれだけ辛いかを怒りや哀しみで表現したりすることはなかった。多分母の涙を見たのは数回で、それを見たのは私だけだったと思う。

そんな入院生活の中、ほとんど晩年と言っていい時期だが、母の誕生日に私はその時尾崎の大好きだった曲「きっと忘れない」を聴かせた。病院の個室のベッドで。その時初めて、母は泣いた。「○○ちゃん、これ録音してくれる?」と言った。

それから母は多分、1人の時にその曲を聴いていたのだと思う。私は何もわかってなかったのだなと思う。今だから思う。これがとても哀しい曲だということ、哀しいからこそこの曲が響くのだということはわかっていた。わかっていたけど、結局母を助けられなかった私は、わかっていなかったんだと思う。

時たま急激に襲ってくる寂寥感と罪悪感。今日久しぶりに、尾崎の話から呼び起こされた。そしてそこから逃げるばかりの自分。こんな娘でごめんね。せめて仕事だけは目一杯するよ。あなたが耐えることで父が潰れなかった、だからこそ奇跡的に残ったこの会社。嫌々戻ったけどね、それくらいしないとね。こんな遅くまで酒飲んでる場合じゃない。

「きっと忘れない」

街の暮らしにもすこしずつ慣れてきて

君の笑顔も素敵になってゆくようさ

忘れられない心の傷みの悲しみも

今夜全てを吹き消して

流れてゆく 変わってゆく 街灯りも形を変え

頬杖をついたまま 見つめてる 夜が訪れる

Happy Birthday いつだって君を忘れはしない

Happy Birthday 君が好きさ 心をこめて

生まれてきた喜びに 君が包まれるように

今日という日を祝うよ Happy Birthday to You


時の流れも見つからなくなるほどに

辛く孤独に過ごした日々もあったさ

だけどいつかはそんな悲しみも報われると

信じて過ごした日々もある

いつも夢を忘れないで 季節の中でうつろう君

探している答えに心が届かなくても

Happy Birthday いつだって君は大丈夫さ

Happy Birthday 君が好きさ 心をこめて

探している優しさに 君が包まれるように

今日という日を祝おう Happy Birthday to You


誰にだって いつの日にか 振り返る時が来るのだから

忘れないで 毎日は ささやかな 君へのプレゼント

Happy Birthday いつだって君を忘れはしない

Happy Birthday 君が好きさ 心をこめて

生まれてきた喜びに 君が包まれるように

今日という日を祝うよ Happy Birthday to You

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