シャドー、滑らかに動くカメラワーク
ダリオ・アルジェント監督の『シャドー』はタイトルとは裏腹にまばゆい光で満ちあふれている映画である。夜でさえも強いライトで照らされて非常に明るい。
この映画にはレズビアンのふたりが犯人に連続して殺されるシーンがある。そのときのカメラの動きがすごい。窓から外を見る女性を捉えたカメラは滑らかに動き、壁や屋根をなめるように撮っていく。
このなめるように動くカメラワークが魅力的なのだが、アメリカ公開用の短縮版ではばっさりと切られていた。筋書きとは関係ないからだろう。かわいそうなアメリカの観客である。
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