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20221009 somnia

 夢を見た。

 その日は男女含めた四人で遊ぶ予定だった。女性は高校時代の友人だ。男性の一人は会社の同期だったけれど、もう一人の男性は知らない人だった。少し軽い雰囲気の男だ。
 遊ぶ日の朝、その知らない男に何やら手渡された。
「みんなで遊ぶときに必要だから、絶対持ってきてな」
 自転車の鍵と、ケーキだった。
 分かったと返事をして、ケーキは冷蔵庫へ。自転車の鍵はその知らない男が乗ってきた自転車だったが、どうやら私が乗るらしい。自転車も置いてあった。男はどこかへいなくなった。
 遊ぶ時間になり、私は自転車に乗って同期を迎えに行った。同期は自転車に跨っていたが、
「寄るとこあるねん。先行っとって」
 と。
 途中まで一緒に向かって、分かれた。夢の中でもどうやら、同期と話すのは気恥ずかしい。(同期の顔が苦手なのだ。濃い目のイケメン風なので、恥ずかしくなる)
 四人で遊ぶのは、児童館のような、明らかに大の大人が四人で遊ぶべきところではない施設だった。
 裏口から入って、狭い階段を二階へ向かう。
 細長い廊下が伸びていて、燦々と日の光が入ってきていた。床も壁も天井も白くて、眩しい。
 奥から三つ目の部屋の扉が開いていた。女性が座っているのが見える。友人だ。
 先に来ていた知らない男と女友達が、スマホから音楽を流して歌を歌っていた。楽しそうだ。
「あれ、木本(同期仮名)は?」
 男が聞く。「後で来るねんて」と私は答えた。
 女友達が小首を傾げた。
「ケーキあるって聞いたで?」
 あ。すっかり忘れていた。
「ごめん。なんか忘れてると思ったん。ケーキか……木本君来るまで時間あるし、取りに帰るわ」
「こえちゃん、しっかりしてよー」
 友人二人に手を振って部屋を出た。
 帰りの階段は少し妙だった。
 階段が全て発泡スチロールなのだ。
 ゆっくり降りると、ミシミシ、メリメリ、と足が沈む。
 気をつけて、なんとか一階まで辿り着いた。

 目が覚めた。

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