夢の影橋
毎日、川を見ながら歩いていると
遊歩道のサクラの影が鮎川を渡る
夢の影橋
気づかないでボォ~として歩いていたのか
朝のわずかな陽の当たる時間に伸びるサクラの影
渡れたら影橋を歩いて渡ってみたい
小さな夢の影橋
仙人だったら渡れるかな…
この流域は、5~6匹の鯉が産卵のために川面を揺さぶった
また、ウグイやオイカワなどの川魚が棲み、ダイサギやアオサギの餌場になっている
鮎川という名の川
昔はアユがたくさん泳いでいた
古い地元の人は、小学校に通学するのにこの川を歩いて渡ったとも
鮎川は、富岡・高崎を流れる鏑川と下流で合流して利根川へ流れる
以前、鏑川との合流点でバックウオーター現象が起きて堤防が堤壊し、鮎川橋が決壊した記録がある
その後は橋も再興され、大雨が降っても堤防も橋も頑強に耐え水害や決壊などは起きていない
影橋がある堤防に沿って2kmに伸びる桜並木のサイクリングロードを兼ねた遊歩道もある
市の方で歩く人のために桜並木の遊歩道に木製の頑丈な長椅子を置いてくれた
歩く人にとってはありがたい長椅子だ
サクラ並木のは外れにも長椅子がある
その長椅子の正面に影橋が伸びる
鮎川にかかった影橋に気づく人はないかもしれない
影橋はそれを良しとする
瞬時の影の祭りだ
春はサクラ並木の遊歩道を、満開のサクラを見物しながら歩く楽しさもある
夢の影橋もサクラがもたらしてくれる心の癒しだ
陽ざしの短い夏には見られなかった影橋
対岸の橋の袂近くでオスのキジが姿を現して鳴くことも…
キジは川辺まで下りては戻るのを繰り返す
影橋を渡らないかな
渡れば夢のようだ
冬の足音が近くになると陽ざしが長くなる
陽ざしが長くなれば…
影橋が鮎川を渡る
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