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ソーシャルファーム

「ソーシャル・ファーム」  ※「Social Firm (Farm)」
「障がい者や労働市場において不利な立場にある人々(いわゆる就労弱者)に働く場を提供する」という社会的な目的を達成するために、一般的な市場における商品・サービスの提供、つまり企業的なビジネス手法を用いる事業を創造する。
◎「ソーシャル・ファーム」とは、障がい者あるいは労働市場で不利な立場にある人々の雇用のために作られたビジネスである。
◎「ソーシャル・ファーム」は、その社会的任務を遂行するために「市場志向の商品の製造及びサービス」を提供するビジネスである。
◎「ソーシャル・ファーム」に雇用されているかなりの数の人々は、障がい者或いはその他の労働市場において不利な立場にある人々である。
◎各労働者は、各自の生産能力に関わらず、仕事に応じた賃金や給料を、市場の相場によって支払われる。
◎労働の機会は、不利な立場にある従業員と、不利な立場にはない従業員とに、平等に与えられる。すべての従業員は同じ権利と義務を持つ。
 
(1)目的
通常の労働市場では就労の機会を得ることの困難な者に対して、通常のビジネス手法を基本にして「仕事の場」を創出する。
 
(2)主たる対象者
障がい者、高齢者、シングルマザー、出所出院者、ニート・引きこもり者、 ホームレス、他

「ソーシャル・ファーム」に適した産業分野
1.農業分野(農福連携)    
2.食品製造・加工・流通分野
3.レストラン、飲食業分野
4.観賞魚、観葉植物レンタル事業分野
5.清掃分野
6.リネン、クリーニング分野
7.陶器、革製品、木工品など手工芸品製造分野
8.リサイクル事業分野

「ソーシャル・ファーム」を経営するための事業領域
 
1.仕事の機械化・自動化が困難であり、一般企業では採算があわない分野
  「多数の手作業を加えることで、付加価値を生み出す。」
2.年間を通じ継続的に仕事をできる分野
  「技能や生産性を維持・向上させ、規則正しい生活を習慣づける事が必  要」であり、「人間として成長し、価値のある商品・サービスを提供できるという事」が「ソーシャル・ファーム」の根本となるところである。
 
◇商品・サービスの開発
◇販売力の強化
◇経営資金の確保
◇支援者の確保
◇健常者とのコラボレーション
◇国際協力
◇経営主体
◇「ソーシャル・ファーム」のブランド化

ソーシャルインクルージョン(social inclusion)
その意味は、「健康な人も障害のある人も、若者も高齢者も皆がともに生きること」、言い換えれば「誰もが人間として尊厳をもって生きることができる社会こそ正常(ノーマル)な社会であるという共通の認識を持つこと」です。
これからの長寿社会を生き抜くには、高齢者や障害者にとってほんとうに重要なのは、社会の中でのできうる限りの自立です。そのためには、自立するための生活の器である「住まい」と、それを支える「街(住環境)」が、人間の尊厳を全うできるノーマルな社会となることが求められているのです。
 
<仕事の意義>
働くことで人間の尊厳、経済的自立、心身の健康、ソーシャルインクルージョン(仕事を通じて社会とのつながり)が得られます。
 
図:インクルージョンのイメージ


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