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銭湯同盟とOHカード占いと桜と


雑誌の占いコーナーも
テレビの今日の占いも
天気予報と同じくらいに聞き流してスルーしている

自分のことを誰かや何かに勝手に決めつけられるのが嫌いだから笑

占星学というくらいだから
そういう学術的な根拠もあるのかもしれないし
それは神と一緒で
信じる人が信じればよいのだし
信じないという人に強制するから宗教が敬遠されてしまうのだと思う

でもまあ、自分がいいと思うものを
他人に薦めたくなる心理がわからないわけじゃない
だって私も邦楽ロックのライブに行った帰り道なんかは
恍惚と洗脳されて経典を口ずさむんじゃ満足できなくて
叫びたい気分だもの笑

でも何事にも例外はあらまほしきなりと
兼好法師が言ったような言わないような
それは先達だったかなあ(知ってて言ってる確信犯スットボケ野郎だ笑)

占いじゃなくて占ってくれる人の感性に
全幅の信頼を置いていて
定期的に見てもらっている人が三人いた

1人は二十代の半ばの頃。
私を悪の道じゃなかった笑、
サブカル道に引っ張り込んでくれた
職場の先輩、のお兄さん。

先輩のことを書いた文章はコチラ↓↓
お暇ならって貼っておきます苦笑

銭湯同盟という、銭湯と戦闘をかけた熱い同盟で
同盟と言っても劇団ひとりみたいに多分一人で
やっていたんじゃないかと思うんだけど
ソーシャルアクションを主催している
デニムのオーバーオールがトレードマークの
何を食べて生きているのかさっぱりわからない
うん、霞だろうねというお兄さんだった


お兄さんは高円寺と阿佐ヶ谷を繋ぐガード下で不定期に
『占』という怪しげな看板を出して
OHカードでカード占いをやっていた。

『ここは空気悪いから、場所変えよっか』と

三上寛さんの無力無善寺前で
ゲエエッと折角宵越しの銭を払って
飲み込んだアルコールを
吐き出して勿体ないバンドマンを横目にみて
近くの公園のベンチで2人カードを広げて
何時間も話し込んでいた

OHカード占いは88枚の絵のカードと
88枚の文字のカードの組み合わせから
想起する自分のインスピレーション、
イマジネーションの世界を
思うままに言語化して
ナビゲータとコール&レスポンス
言葉のセッションを
カードをツールにする感じ

このカードが好きなのは
絵カードにも言葉にも
予め決まった正解はないし
自分がどう思うかによって
どうとでも無限のメッセージを
引き出すことができ
裁量と余地に満ちているところだ


深く深く魂に降りていく
マイントークというか

初恋からの大失恋の時期にも
何度か見てもらったけど

忘れもしないのは

元夫と出会って、結婚の二文字が脳裏に
浮かぶ頃のセッションで
私は扉のカードと
祠に佇む二つの影のカードを引いて
これは新しい扉を二人で開くサイン、
結婚へのゴーサインだと読み取った

それを銭湯のお兄さんは
否定も肯定もしなかったけれど
そうだ、ちょっと鬼越トマホークの
坂井さんに瞳が似ていて笑
強面なんだけど小さくて優しい瞳で
この人はね、カードで言うとジョーカーだよ
誰ともペアになることはできないカード
だから結婚したとしても赤毛ちゃんと
ペアになることはできないし
それは赤毛ちゃんが嫌いだからとかじゃないんだ
そういう性質で役割で存在の人なんだよ
それでもいいというのなら、
そういうペアになってもいいと思う

と航路を読み解いて進路を指さしてくれた

その時の赤毛は実はジョーカーの意味は
よく分かっていなくて
自分が引いた祠と扉のカードに夢中で
ウホホイ💓カードも祝福してくれてると
ノボセテジョーカーを脳の隅に押しやって
ゴーサインを出して船出した

銭湯のお兄さんがすべてを見通していたわけではないと思うし
その占いがすべてを支配していたわけでもない
けれども結果としては二人はペアにはなることが出来なかったし
ジョーカーのことをもう少し心にとめて置いたら
違った展開があったかもしれない忘れられないワードだ

OHカードをツールにセッションしてくれる人は
数はあまり多くないのだけど他にもおられるけれど
銭湯のお兄さんとのセッションで起きたような
不思議な符号は誰とでも起きるわけじゃなくて
他の人じゃダメだった

お兄さんと私の間に起きる電気信号じゃないと
開かない扉というか
ネバ―エンディングストーリーの大いなる謎の門みたいに
通る人を選ぶ扉があって
幸運にもそんな人をナビゲーターにすることが出来ると
占いはカンテラで少し先を明るく照らしてくれるのだと思う

残念ながらもう二度とお兄さんと夜の公園のベンチで
2人時を忘れて語ることは叶わなくて
深夜をツンザいて鳴り響いた電話で
お兄ちゃんがお兄ちゃんがと泣き叫ぶ先輩の部屋に翌朝駆けつけて
お空に昇りゆく煙を
先輩と一緒に桐ケ谷で手を合わせて見送った日から
もう15年経つのを
花冷えのする春の日に思い出している

ああ、銭湯のお兄さんのことで今夜は胸がいっぱいに。
あとお二人の占いのお師匠のことはいずれまた。






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