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オ土産ノムコウニ

お土産のセレクトに
その人らしさが現れて
センスの良さを感じることもある

けれども
それが何なのかという
そういう物質的な話じゃなくて

一番本質的で
一番嬉しいのは

その人が旅先で
遠く日常から離れた場所で
自分のことを思い出してくれたのだという

ここにあるのは
貴重な観光の時間を割いて
お土産を買うという時間を
捻出してくれた結果なのだという

その一点に尽きる

何を喜んでくれるだろうか
何が好きだろうか
何が気に入るだろうか
あれやこれやと思いを巡らして

一緒にいない旅の空の下
次に会ったときに渡すのだと

まだ来ぬその時のために
買い求めるという

未来を信じるその行為が

値段の高低に関わらず
そのセレクトに関わらず

尊い

とすら思えてグッっとくる

ちょっとピントが外れてるくらいが
実はキュンと来て

そう賢者の贈り物みたいに
実際には役に立たないとか

Tshirtがサイズ違いだったとか

ドラえもんの描かれたパッケージのお煎餅に
うちの子もう大学生なんやけどな
ちょっと可愛すぎやしないかしらと
苦笑いしちゃう時とか

実家の父が
ピカチュウとモンスターボールのドーナツを
ミスドで買ってきたときには
保育園児でフリーズしてるのか記憶がと
娘らと一寸愛情が怖くなったけど

そういうことだと思う

こんなの要らないとか
お土産なんてどこも一緒とか
マズイとか

そういうことはよく言えるなと
その向こうに透けて見える
パンティじゃなかった笑
人を思う気持ちってのを思ったら

ソンナことは口が裂けても言うもんじゃないと思うし

わかんないのかな
お土産を買って渡すってことは
あなたのことを旅先で思っていましたよって
いやストーカーじゃないけどさ
そういうメッセージなんだよって

お土産のドラえもん煎餅を頬張りながら
お風呂上がりに
ご機嫌さんに書いている日曜の夜に







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