真夏の夜の夢
普段夢は、多分テレビか映画を見ているよう
音声があって、自分の目玉を通してその景色をみている感覚
視覚と聴覚の世界
でも五感でいうところの触覚と嗅覚、味覚まである夢は少ない
肌に残る重みにハッとして目覚める
いまの夢だったの?
明晰夢?
私も見たことがある
肌にその人の体重と息遣いと体温が残っているのをハッキリ感じて
それが夢であるとは目覚めても暫く理解できない
余りにもハッキリ脳が認識した感覚と
実際にはその人がそこに、いないことのギャップに
インテル入っていない脳みその処理速度が追い付かない
もとから追いついていないけど
え、何に追いつかなくちゃいけないの?笑
だから、人が、目覚めてそこにいない人の重さを確かに感じたと言った時に
自分の体にあの時の重さと肌触りとふうと吐く息の感覚が蘇って
考えたんじゃなくて、感覚が押し寄せて自分が飲み込まれる
悲しいとか、切ないとか感情じゃなくて、それは感覚。肌の感覚。
感覚というのは感情よりも脳みそにダイレクトに何かを伝えるみたいで
文字みたいに優しくなくて、うわっと、情動というのか、熱い塊が喉元で膨らんで、嗚咽になって外に出ていく。
だから明晰夢的な経験のない人にはわからないと思う
あの夢の違和感や後味の悪さとそのあとに押し寄せる感情のことは
言葉を尽くしてその時を書いてみようとしているけれど
腱反射の様に脳にダイレクトに伝わる、記憶が呼び覚ます感覚の伝播は、亀の歩みの私の文字では伝えられそうにない