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「"Time Upon A Time"における瞬間の永遠性」 大道兄弟 写真展レビュー by Ducky Cho
「"Time Upon A Time"における瞬間の永遠性」
Ducky Cho
大道兄弟(優輝と康輝)による「 TIME UPON A TIME」展に入ると、説明文が一切ないことに気づく。展示を宣伝するアカウントを見ても、大道兄弟の過去を振り返る簡単な紹介文があるだけだ。従って、展覧会について事前に情報を得ていた鑑賞者も、展示情報や展示される空間についての情報がないまま偶然立ち寄った鑑賞者も皆
「14のインベカヲリ★」 林叶からの14の質問(一問一答)
前書き(林叶より)
2019年末、中国の写真雑誌『中国撮影』に、日本の写真研究者である小林美香さんが『日本写真の2010年代の展開』という文章を寄稿しました。
私はその文章の翻訳を担当し、小林美香さんのテキストを読む中で、インベカヲリ★さんの創作をはじめて知り、興味を持ちました。日本に滞在している友人に頼み、写真集『理想の猫じゃない』を購入しました。この写真集はとても興味深いものだった。中国の社
「話を聞くこと」と「撮ること」の隙間から 大竹昭子×インベカヲリ★ 後編
写っている女性たちの背景がテキストで収められたインベカヲリ★の写真集『理想の猫じゃない』と『ふあふあの隙間』。
2018年10月に「ふあふあの隙間」展(ニコンプラザ東京「THE GALLERY」)会場にて行われた大竹昭子とインベカヲリ★両者の対話を通して、「撮る前に話を聞く」ということの意味を掘り下げる。前回からの続きとなる後編!
カメラで変わるもの
大竹 今回はじめてデジタルカメラを使ったそ
「話を聞くこと」と「撮ること」の隙間から 大竹昭子×インベカヲリ★ 前編
インベカヲリ★は、モデルの女性を募集し、彼女たちにインタビューして一緒に設定を考え撮影するという手法で制作してきた写真家です。
大胆なセッティングのもとに撮られた写真は、見るものの目を惹きつけて止まない奇異なイメージにあふれていますが、撮影した本人の印象は真逆で、状況を冷静に分析する目をもった理性派。
インベはこれまで『やっぱ月帰るわ、私。』と、『理想の猫じゃない』『ふあふあの隙間』の三冊の写真集
“写真”の語り手とは誰なのか? 大竹昭子×川崎祐『光景』をめぐる対話③
家族の日常というありきたりなテーマを扱いながら、
驚くべき緊張感と密度をあわせもった川崎祐の第一写真集『光景』。
前情報なしの現場で交された写真と言葉についての深くてスリリングな対話──
本記事は、前回からのつづきでその③、対話の終篇です。
前回までは、こちらから
意識を超えて写ってしまうものに任せたい
大竹:それともう一つこの写真集の中でとても印象的なのはお姉さんの存在です。登場回数も多いで
“写真”の語り手とは誰なのか? 大竹昭子×川崎祐『光景』をめぐる対話②
家族の日常というありきたりなテーマを扱いながら、
驚くべき緊張感と密度をあわせもった川崎祐の第一写真集『光景』。
前情報なしの現場で交された写真と言葉についての深くてスリリングな対話──
本記事は、前回からのつづきで、その②です。<全3回予定>
前回までは、こちらから
撮影者とは別に写真の「語り手」がいなくてはならない
大竹:お話を聞いて、やっぱりそうだったのかと思いました。最初に言いましたよ