覆面作家の現在を暴く職務的正当性はあるか:創作のための時事勉強会69
※注意
本記事は時事的問題について、後で振り返るためにメディアの取材や周囲の反応を備忘録的にまとめたものです。その性質上、まとめた記事に誤情報や不鮮明な記述が散見される場合があります。閲覧の際にはその点をご留意ください。
事例概要
発端
※「第2回論創ミステリ大賞」で大賞を受賞しした『悪夢たちの楽園』の著者小里巧氏が元NHKのアナウンサーだという話を出版関係者が明かした。
※氏は不倫が原因で異動していた。『悪夢たちの楽園』は左遷された人物が主人公であり、記事によると内面描写が評価されているようだ。
反応
リンク
※第三回は歴史・時代小説のミステリがテーマのようなので注意。
※当該書籍。
個人見解
不倫に対する是非の見解は人それぞれではあるが、勤務する社内で既に処分が下されており、過去に一度済んだ話ではある。無論、済んだ話だからといって言及してはいけない、外野は言及してはいけないというものではないが。少なくとも今回の事例では、作家個人の過去を暴露するだけの社会的意義はなかっただろう。
記事にある出版関係者が何者かは定かではないが、問題の作家と距離が近かろうが遠かろうがこんなことを話題にするべきではあるまい。週刊誌の方でもこんなタレコミを記事にするなというだけだ。
出版社が作家を守れればそれが一番なのだが、覆面作家といえど業界内部では普通に顔を出すのでそれも難しいようだ。実際慣例的な部分も強く、しいて作家の正体を暴くだけの利もないので隠されている、という部分もありそうである。文芸出版と週刊誌では畑違いではあるものの、同じ出版業界としてこんなものを記事にした側にやはり責任が大きいように感じる。
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