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ビジネスシーンにおける『呼び捨て』の必要性とは。

「ビジネスシーンにおける『呼び捨て』の必要性とは?」


ちょっと前のこと。
買い物しようと、とあるお店に入り
店員さんにも、あれこれお声がけ頂きながら物色していた。

接客とかもわりかし感じの良い人で、数店舗巡ってあれこれ考えていたが
もうここで買ってしまおうと決心。

会計を済ませ、商品を受け取った後で
そのお店でやっているクジを引かせてもらうことになった。
お会計○○円以上の方は1回引けます!みたいなやつ。

くじを引く。店員さんに見せる。
(C賞ってなんだっけな…?)という表情の店員さん。
近くにいた後輩店員を呼び止めて一言。


「△△!!C賞ってなんだっけ?」


近くにいた後輩店員を「呼び捨てで」呼び止めて一言。
その一言で、それまで時間をかけて(と言っても十数分程度)形成されていた
その店員さんへの「良い印象」が、ガラガラと音を立てて崩れ落ちるような感触。

お店を出て、手にした商品を見て
あー、あの人から買ったやつかー…とちょっとテンションも下がった。


仲良くなった友人や、親しくなった恋人を呼び捨てするのは、普通のことだと思う。
「先輩と後輩」といっても、学生時代の部活動とかならまぁあった話かなとも思う(帰宅部だったけど)。

けど、ビジネスシーンにおける、先輩から後輩への呼び捨ては
傍から見ていても心象良くないし、自分がされようものなら
「テメェ今に見てろ、必ずのし上がるからな」ぐらいには殺気立ってしまう。
とにかく良い印象ではない。

それは、きっとビジネスシーンにおいては
「お金を貰った対価として、自分のパフォーマンスを発揮する」という点で
先輩後輩、役職構わず誰もが同格なのに
「人間的には自分のほうが上」とマウントをとろうとする目的が見え隠れするからかな…と思う(他にあるよ、ということであれば、是非教えてほしいです)。

「○○くん/さん」と、名前を呼んだ後で「くん/さん」とつけることぐらい造作もない。
「くん/さん」呼びすることで、会話に要する時間が何時間も伸びますなんてことも当然ない。
それなのに、そういう丁寧さを欠いた呼び方をするのは、絶対意識してやってるからであって
「コイツにはナメられたくない」「自分の威厳を示したい」という思いが、その意識の正体だとも思う。


なんかずっと、経験談に基づく話なので、共感を得られているのか分かりませんが
引き続き経験談で話すと
自分もちょっと前までは、他チームの同期と業務で関わる際は
1対1の打ち合わせや、メール・電話のやり取りであれば、呼び捨てで話していた。
ついでに言うと、ため口も使っていた。
そっちのほうが親しさも沸くし、カタい職場の中で緩急をつけられるかなと思ったから。

だけど、今にして思うと余計だったと思う。
勤続年数が上がるに伴い、自分にはできないけど
その同期たちにはできる仕事がたくさんあると知った。
各人がそれぞれ専門分野の中で、何かに特化した知識やスキルを身に付けて仕事しているから。
同期に何か対応してもらわないと、自分の仕事がままならないことも増えた。

結果、同期に対する「敬意」がわいて
ビジネス然とした呼び方、話し方をしないとダメだなと改めた。


ということで、後輩を呼び捨てしている先輩を見た時は
あの人は自分の部下にさえ敬意を払えない人なんだな、と思いましょう
(こんなこと啓蒙できる立場じゃないですが…)。

ただ、ビジネスシーンにおいて一つだけ、誰かを呼び捨てしていい場面が存在する。
他社との打ち合わせで、後輩が先輩を呼び捨てするとき。
これはれっきとしたビジネスマナー…ということで、自分もそういう機会があったら
ここぞとばかりに先輩を呼び捨てしようと思う。


…なんて、性格の悪い一文で自分にプレッシャーをかけつつ
この記事も終わりにします。

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