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2月26日のこと。

「note」に書くのは2回目ぐらいかな?
自分の好きなアーティスト、「Perfume」さんについてのお話し。


昨年10月、LINE CUBE SHIBUYA(旧:渋谷公会堂)のこけら落とし公演として開催された「Reframe」。
クリエイティブ集団・ライゾマティクスとタッグを組んで、最新鋭のテクノロジーを用いて、Perfumeの過去のデータを解析、再構築してつくり上げられた本公演。
その模様が、映画館で2週間限定公演される…とのこと。

これは、えらいコトになったなぁ。
昨年実際に観に行っただけに、あの様子を劇場のスクリーン、音響で再び味わえるだけで期待が高まる。
「ムビチケ」も、先日から発売開始していたので早速購入。


この上映は、Perfume結成20年、メジャーデビュー15周年を迎えるAnniversary Yearの締めくくりとして行われるとのこと。
その一環で開催されていたのが、今年2月の「Perfume 8th Tour 2020 “P Cubed” in Dome」。

Perfumeファン以外にも、ご存知の方は多いと思うけど
このツアーは、千秋楽・2月26日の東京ドーム公演が、新型コロナウイルスの感染防止のため中止になった過去があります。

メンバーの誰かが体調不良です、みたいな自己都合ではなく
政府からの要請によりライブが中止になる、前代未聞の事態。
前日の2月25日は、マスク着用や手指のアルコール消毒を義務付ける感染予防を実施したり、チケットの払い戻しを受け付けたりして、最大限の対策を取りつつ開催されました。

それならば、翌日。千秋楽の26日も、何とか開催できるはず。ツアーを完走できるはず…
誰もがそう信じてやまなかった中での中止。
開催4時間前にして、僅かな望みは潰えてしまいました。
以後、この日を皮切りにして、全国各地のライブ・イベントは次々と中止・延期になっていき
今もなお、その状況を打破できずにいます。

自分も当日、現地に居たけれど、辺り一面が悲愴感に満ち溢れていたことが未だに忘れられません。
多くの人が悲しみに暮れながらも、知人友人とその気持ちを分かち合って
それでも何かが惜しくて、なかなかその場を離れられない。
だれひとり、スタッフさんや警備の方に文句を言っている人を見かけなかったし
改めてこの界隈は、マナーを弁えた優しい人が多いなと実感しました。


それで、やっぱり思ってしまうのが
自分の中で、その時のことに決着をつけられていない気がするので
Anniversary Yearの締めくくりを楽しめるのかな…ということ。

勿論一番悔しいのは、Perfumeの3人や、その周りのスタッフさんたちだし
その人たちがこうして新しい企画を打ち出してくれているのなら、我々はそれを全力で楽しめるよう、そろそろ前に進まなきゃいけないのも分かる…つもりです。

現に、自分の周りの人たちは当日のことを乗り越えて、既に前を向いて歩き始めている気がするので
未だに当時のことに引っ掛かりを覚える自分って何なんだと思うし。

何故、自分が未だにこんなにも引っ掛かっているかというと
ライブ中止の悔しさや哀しさを、泣いたり喚いたりすることで
十分に発散できていないから、だと思います。

年を重ねるごとに、喜怒哀楽を表現するのが下手になった気がします。
特に「泣く」ことが出来なくなった。
ものすごく心動かされる瞬間―哀しみだけじゃなく、喜び、感動とかによって。
そういう気持ちに晒されるたびに、「あぁ、この場に俺しか居なかったら泣いてるだろうな」と思って、仏頂面を決め込んでしまう。
「大の男がこんなところで泣いてどうしたんだろう…」とか、周りの人に見られるんじゃないか?という、自意識過剰な性格に邪魔される。

だから、喜怒哀楽に沿って素直に嬉し泣きしたり、悔し泣きできる人たちのことが本当に羨ましいです。
辛くて悲しいなら泣きたい。感動したときも泣きたい。


なんというか、自分のこの気持ちは、いつかライブが再開した時に
この日のことを思い出して泣けない限りは、収まらないのでは…と勝手に思っています。
そういえば、ライブが中止になった26日も、色んな人と交流できて嬉しかった反面
その中でずっとバタバタしていて、自分はこのことをどう思ってるんだ?と、自分自身と向き合う時間があまり無かった記憶があります。
そして、そういう時間が取れぬまま、あれよあれよと時は流れ
気づけば、当時の感情をどこかに置き去りにしたまま、今を生きている。

ここまで書いてきて、改めて、自分の「しつこさ」や「執念深さ」がありありと感じられて、苦笑するしかないのですが(苦笑)
ライブで感じた哀しさや悔しさは、ライブの場で晴らしたい…と思う「縛り」みたいな感情が、自分の中にはあります。

…なんか、「俺の闘いはまだまだ続くぜ!!」みたいなシメ文句になってしまいましたが(笑)
ひとまず、「劇場版『Reframe』」を心待ちにして、9月の訪れを待ちたいと思います。

…そういえば、ライブ中止のあの日から、今日でちょうど5か月か…
皆さんお変わりありませんでしょうか。

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